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神秘と混沌の感想…… 異次元の世界エルハザード
第十三夜 魅惑・誘惑・みそぎの夜
異次元エルハ、第十三夜の感想です。なぜ十三夜を見ることができたかと言いますと、なぜかレンタルショップで異次元エルハの３巻と抱き合わせで貸し出していたのを見つけたから。しかもあわせて１巻分のレンタル料しか取らないってなもんだから、喜んだりなんかしちゃったりして。
コホン、感想いきます。
ネタバレ豊富な感想になると思うので、あらかじめご承知おきください。
まず全体を見終ってからの感想を言うと、さすがはビデオ販促用の初版限定回、と言ったところでしょうか、見事なまでに番外編です。本編とはずぇんずぇん関係ないお約束な話で盛り上がっていて結構楽しめました。こういうお遊び的な話は嫌いではありません。
もっともビデオ３巻の初回生産分に無料で付録するという採算を度外視した企画ですので、お約束に終始してしまったのは仕方のないところか。内容的にはＣＤのお祭りレベルの範囲にとどまっていて、実質シリーズの本編に入れなかったのは正解でしょう。
今回の話は、シェーラやアフラ達がアーリマンの泉へ禊の儀に行くところから始まります。禊の儀というのはＯＶＡ１の第三夜に登場した神官たちの温泉慰安旅行なのです。しかしその旅行に、誠たちが付いて来たことから騒動が起るという内容ですね。実際は騒動を起こしたのはファトラとアレーレなのですが。
ここで禊の儀が初めてというのがクァウールでした。真面目ちゃんな彼女は始めての禊の儀が実際はただの慰安旅行だということを知らなかったって。クァウールは神官の修行時代にアーリマンの泉に行ったことはなかったのだろうか？ 神官なら誰でも行けると思ってたのだが。
あと、クァウールの暴発の原因となった、シェーラの肩口にひっついていたあのちっこい虫ですが、あれって私は最初、陣内が偵察用に出したゴキブリ型バグロム・ワカメ（ＴＶ１参照）かと思いました。実際は関係なかったみたいだけど、残念。
クァウールの暴発でクルーザが破壊された一行は歩いて到着したみたいで、しきりで男湯と女湯をしきって楽しんでましたね。しかし男湯にいるのは誠と藤沢先生だけなため、女湯に対して狭苦しいというのがなんともはや。もともと神官は女しかなれないようだし（本編のアルージャは例外でしょう。昔の人みたいだし）、まあ現実の銭湯なんかでも、大きいところでは男湯より女湯の方が広いみたいだから、ここら辺は仕方のないところか。くじけるなよ、誠。
しかしよく見たら、アーリマンの泉はもともと温泉が２つあるじゃないか。あれだけ広い風呂場だしお客は誠たち一行だけなんだから、２つの温泉のまん中についたてを立てても良かったんじゃないのだろうか？
そんで、パルナスはどうしたかと言うと、女湯ではしゃいでましたね。パルナスは子供だから女湯にいても問題ないらしい。しかしあんなマセガキ、女湯に入れておいたらそれはそれで問題だと思う。
しかしもっと問題なのはファトラとアレーレの二人だった。(^_^;) 三助の着ぐるみをきて背中を流すふりをしてシェーラや菜々美たちを触りまくる……。こりゃ問題あるかも。エルハの世界では、男湯と女湯の外にレズ湯というのも作った方が良いかもしれない。今回ばかりは、ファトラの正体をバラしたパルナスに感謝しておこう。
ここで小さなツッコミ、アフラ様もやっぱり女の子だったんですね。嫁入り前の体をとか言ってましたから。当然と言えば当然だけど、いやあ男には興味ない知性派という印象の方が強かったものですから。
女湯の方で大騒ぎが起きて、非常事態だと感じた藤沢が飛び込もうもして失敗、ついたてを倒して倒れます。怒ったミーズが体を見せようとしたら、しっかり誠も女湯を覗いてしまいましたね。誠には悪意は全然カケラもないのがさらに悪い。うーん羨ましい、もとい、この状況で覗いたら女湯の裸も見えると言う事に、気付かなかったんだろうなあ、誠だから。
一方バグロムの本拠地に戻って来た陣内は、相変わらず誠にたいして敵愾心を抱いていましたね。異次元クレタリアでの冒険を、水原誠の秘密兵器だとばかり思い込んでいるし。
そうしたらディーバがやって来て、バグロム増員計画の実行を迫る。第一夜でやってたあれですね、ディーバの声がどうも違和感あると思ったら、男に抱かれる覚悟を決めた女の声だったのか。清い交際って……、アレな性格の割には陣内くんって恋愛ごとには純情なんだからぁ。
しかしバグロム全体が陣内の子供になったら、きっと全部が全部アレな性格になって、エルハザードが大変な災厄に見舞われるぞ、きっと。
その晩、ファトラとアレーレはほとんど水着のようなレオタード装束に着替えて、クァウールに狙いを定める。懲りないというか、昼間は虫騒動で気を失って寝込んでいたままだから、まだお手つきにできていなかったのですね。さらにその上に怪しいフードを羽織って、怪しさ大爆発のままうろつき回るから大騒動になる。
その一方で藤沢は、温泉まできて素面（しらふ）では眠れないとばかりに酒を探しに徘徊する。しかしだからといって、お神酒を失敬するなんて。ってエルハザードの神官って、確か実態は先エルハザード文明の失われた技術を伝える技官じゃなかったっけ？ お神酒はどんな神様にお供えするんだろう。
シェーラは決着を付けようと密かに決意を固める。ってその決着ってなんやと突っ込むアフラもまた意地悪かも。でも決意を固めただけで、実行に移す前にファトラ達の起した不審者騒動でうやむやになっちゃったけど。
そしてクァウールといえば、禊の儀を行うべく温泉のお湯につかって瞑想を行う。お湯の中で瞑想をじっくり行ったりなんか、きっとのぼせてしまうな。そこへファトラとアレーレがやってきて、禊の儀を司る大神官を名乗る。ちょっとした矛盾をクァウールにつっこまれて、ファトラがあたふたするのがおかしかったかな。ファトラを困惑させるなんて、クァウールも大したものだな。本人は意識してないけど。
ファトラはクァウールの目を閉じさせたまま、自分のところへやってこさせる。ちょっとしたツッコミは行っても基本的に真面目なクァウールだけに、疑う事を知らないからなあ。
しかし儀式の大神官に扮しているファトラは、肩車を行っていたアレーレが倒れ込んでしまう。あんな肩車を行ったまま、宿舎中を徘徊していたのか、あの二人は。正体がバレた二人はそのままの勢いで、クァウールに襲いかかる！
そうしたらその状況を見つけた藤沢が、クァウールが不審者に襲われてるものと思い込んで誠を投げ飛ばす！ 結果的にはファトラが突き飛ばされて夜の星になったことでクァウールは助かるんだけど、あんな事されてよく誠は気絶ひとつしなかったなあ。それどころか、クァウールの前で何事も無かったかのように優しい声をかけて、抱きしめてあげるなんて、さすがは自覚無しの女たらしですね。
そのシーンを菜々美やシェーラ達に見つかるものだから、話はややこしくなる。根は純情なシェーラは泣きながらその場を立ち去るし、アフラは決着は付きましたななんて止どめを刺すような事を言うし、菜々美ちゃんは興奮したまま誠に詰め寄るし。ミーズさんは藤沢が持ちだしたお神酒を見付けて、お神酒泥棒だって騒ぐし（これは本当の事なんだけど）
こうして、話は収拾のつかないまま終わりを告げてしまった。やっぱり番外編ですね、こりは。
エンディングは十三話用の新しいものでしたね。そこに描かれたシーンでは、将来、藤沢夫妻に子供が出来ることが明らかになってます。なんだかんだ言っても新居で幸せそうに暮らす事になりそうですね。
しかしそれ以外では、相変わらずの関係が続いているみたいですね。こんな騒動ばかり続いていたのでは、神の目の解析に打ち込む余裕は、無いのではないかい？
今回は、脚本：山田光洋、絵コンテ＆演出＆作画監督：中山岳洋でした。
またエンディングは第十三夜専用の「ラブ・マニア！」（歌：坂本真綾＆夏樹リオ＆柊美冬＆小桜エツ子、作詞：三井ゆきこ、作曲＆編曲：長岡成貢）でした。
初出：98/ 7/ 5 http://www.tky.3web.ne.jp/~junhelm/consider/elha2_tv3.htm
第十ニ夜 忌わしき・天空の扉
異次元エルハもついに最終回を迎えました。スタッフの皆さん、ご苦労様です。
結末は一瞬の夢オチ扱いという「奇面組」タイプのものでした。大神官の証しとしてクァウールが見せた水の法力が発動している最中に起きた長い、しかし一瞬の夢です。一瞬どういう展開になったのか分からず混乱してしまいました。異世界召喚ものの王道、冒険中は現実世界において時間は経っていなかったというものでしょうか。
しかしながら単なる夢オチに終わらせず、異世界での冒険をきちんとけりをつけたことは良いですね。もちろんクレタリアにはまだ問題が山積していますが、神の目の起動を止めた時点でエルハキャラの冒険は終わっているのですから。
感想いきたいと思います。
命の泉の封印が解けて、クレタリアに神の目が現れる。空中農園コロニーのバラバラのパーツが再び合わさって、１つの神の目になろうとしているのだ。
空中農園コロニーでは、突然の変異に藤沢やミーズたちがとまどうばかり。ルーン王女を助けようとした藤沢ともどもアフラが助けるが、やっぱりこういうシーンは空を飛べるものが有利ですね。ああ、このために農園に似合わないアフラを空中農園組にしたのか〜。
しかしチャービルはどうなったんだろう？(笑)
誠はこの世界の神の目が、バラバラになったと推理します。何らかの理由で神の目がこの世界に次元移動した時のショックでバラバラになった。しかしその使い方を知ったクレタリア人は、そのあまりの威力に封印を施した。しかしその掟を破ったのがダル皇帝で、かつて聖なる言葉を使い封印の中に入っていったダルは、そこで地上に神の目が落ちたシーンを見せつけられたのだ。
このシーンは神の目が地上に落ちていることから、おそらく神の目が次元移動してきた時のものでしょう。命の泉は神の目の制御システムだったとか。
ダルはその時の光景を見て恐ろしくなり、同じ体質を持つギルダと結ばれることで忌わしい運命を持った人間が増えるのを恐れたと言う。
ダルの気持ちがよく分かります。だからダルはギルダを遠ざけ、女と見れば口説き、国中の美女を集めてハーレムを作るほど退廃的な生活を送るようになってしまったのですね。
……やっぱり許せない気がする。
乱雑になった東雲食堂で整理を行う菜々美とパルナス。しかし菜々美ちゃんはギルダ率いる反乱軍に捕らえられたのでは？ そこに誠が現れ、菜々美たちに非難を促す。
一方、アルージャに体よく利用された格好の陣内は、ファトラに神の目の起動を命令する。しかしファトラは交換条件として、陣内にバグロムともども奴隷になって一生仕えることを命令する。誠と同じ顔をしているだけあってふてぶてしいと怒りだす陣内ですが、たしか陣内もエルハザードではロシュタリア側に全面降服を要求していたのでは？ うーみゅ、ある意味似た者同士ですね。
その陣内を退けてファトラを救出したのはシェーラですが、たまたま駆けつけたアレーレとともにシェーラを襲う算段をファトラは行う。なんかシェーラにとってファトラは鬼門ですねぇ。
神の目に赴いて封印を行おうと決意する誠たちですが、問題は神の目の封印は３人の大神官が行うことになっていることです。しかしクァウールは、自分だけで神の目の封印を行おうと決意する。シェーラが菜々美に食って掛かった時の台詞ですが、神の目の封印は大神官にとっても命がけの仕事とか。それでもクァウールは、封印装置と何度も通じ合っていることから、不思議な関りがあるのでしょうと主張するのだ。
この封印装置とクァウールの関りというのが、結局なんで起きたのか最後まで分かりませんでした。クァウールにはこの他にも伏線らしい伏線が登場しながら肩すかしに終わったものがあり、ちょっと不満が残りましたけどね。
空中農園はクレタリアの最後の食料基地でしたが、しかしこれでもうクレタリアに食料基地が無くなりましたね。まあもともと食料を収奪するだけでは土地が痩せていく一方で、遠からず食料の生産が少しずつ衰えていくものですが。
ギルダの操縦するクルーザーで神の目の中心部に向かう誠とクァウール。ボロボロになった古い封印回路に代わり、誠が新たな封印回路を設置しようとすると、３人に衝撃が襲う！ ギルダとクァウールの援護で衝撃に耐えて封印回路を設置すると、誠が神の目にシンクロする。そこに、アルージャが話しかけてくる！
アルージャの正体は、なんと次元の大神官だった。無間の時の狭間から解放されるために、神の目を起動させようとしたのがそもそもの始まりだった！ 神の目を封印すると宣言する誠にアルージャは、神の目を封印すると元の世界に戻ることはできないと宣告します。封印回路を捨てればエルハザードや元の世界にも送り届けると提案します。そして、地球にて待ちつづけるイフリータにも合わせてやろうと。
アルージャの目的と正体は分かりました。だから大神官２人だけで神の目（命の泉）の最初の封印が解けたのですね。アルージャの法力で３人分と。アルージャはもともとエルハザードの人間だったのが、何かの拍子に時空の狭間に閉じ込められたのでしょう。そこから解放されたいがためにこんな騒動を引き起こしたと。
さらにクレタリアから鍵が神の目に向かって上昇する！ おそらくこれは神の目の起動キーでしょう。
しかし失神から回復した誠は神の目に再び封印回路を施し、クァウールに封印を促す。自分の命をかけて封印を行おうとするクァウール、しかしそこにシェーラとアフラが現れ、一緒に神の目の封印を行う。そしてそれを見守るミーズたち。
神の目を起動し自由を得ようとするアルージャだが、その寸前で封印が完成してアルージャの意識が消滅する。その際の光がクレタリアの暗雲を吹き飛ばし、そして誠たちエルハザードの人間もまた、光にさらわれる。そして……
誠たちのクレタリアの冒険はここでお終いです。その後クレタリアの周辺は野原が生い茂るほどの陽気になり、農耕が奨励され、ダルとギルダが結ばれるらしいという結末を迎えるみたいですが、そこにいたるまでの道のりはクレタリアの人々が解決していく問題でしょう。
気がつくと誠たちは、あのクァウールの大神官就任式の現場に居合ました。そしてクァウールの就任式は、つつがなく（！）終わったのです。
クァウールの法力の披露の最中に起こった異世界の冒険は、みんなが見た夢だったのでしょうか。夢だと言い張るファトラがかたくなですね。しかし、お腹に手を当てて夢なんかじゃなくてよというミーズ。これって、いつの間に……！ その幸せ一杯の様子に、菜々美とシェーラがまたしても誠を取り合ったりしています。
そこにクァウールが、「誠様でしたら、きっと可愛らしい……」と言いかけますが、これって誠と菜々美ちゃんの子供のことでしょうか？ 少なくとも、シェーラはそう受け取ったみたいでしたが。しかしこれって、クァウールは男として誠をみていないという意味もありそうな……。やはりクァウールは、今回の冒険だけのヒロインなのでしょう。
それとも今回の冒険は、クァウールの神官としての適正を見極めるために法力が見せた夢や幻だったのでしょうか？ 考えれば考えるほど分かりませんので、ここは素直に一瞬の間に起きた異世界での冒険だと解釈しましょう。
いろいろ構成に甘い面は目につきましたが、それでもＯＶＡ２よりは良かったと思います。エルハのようなそれ自体で完結した作品の続編は難しいのですが、新たな舞台を用意してふさわしい冒険を提供したことは評価できると思います。
今回は、脚本：山田光洋、絵コンテ＆演出：キクチヤスヒト、作画監督：小林利光、レイアウト補佐：二村秀樹でした。
初出：98/ 3/27 http://www.tky.3web.ne.jp/~junhelm/consider/elha2_tv3.htm
第十一夜 封印された・あやまち
異次元エルハもいよいよ十一夜。今回はとうとう神の目が姿を現しました。
でもこれってまさか、前回異変が起きた空中農園が組み合わさった姿ではないのだろうか？ もしそうだとすると、ルーン王女様や藤沢やミーズ、アフラやチャービルがあの中にいるということになりますね。どうなっているんだろうか？
気になったといえばもう一つ、終盤で神の目が起動したらクレタリアはどうなるというギルダの問いに、誠がおそらく先エルハザード文明と同じ運命をと答えてますが、ここは本来異世界のはず。だいたいなぜ神の目がクレタリアの世界にあるのかも謎の時点で、先エルハザード文明と言っても分かるはずもないのだが……。どうも今一歩、設定に詰めの甘い部分が気になります。
では、感想いきます。
封印の解けた命の泉に、何者かの影が飛び込みます。大神官のシェーラやクァウールの他に、法力を使う誰かが飛び込んだとシェーラが言いますが、だから前回、大神官が２人しかいなかったのに封印が解けたのですね。
おそらくこれは、アルージャの影だと思うのですが。なるほど、だからアルージャは第八夜でシェーラの力が必要だと言ったわけですか。大神官の法力は先エルハザード文明の技術の遺産ですからアルージャが使えることもあるでしょうが、自分一人の法力では封印が解けないからあと２人の大神官を必要とした、と。
しかし可哀想なのは陣内だな。せっかくギルダに取り入ったのに、必要なうちは利用されるだけ利用されて、封印内部には入れてもらえなかったのですから。
封印内部で誠は信じられないものを見る。神の目と全く同じ構造だったからだ。そこにアルージャと名乗る影から話しかけられる。
最初は台詞から、アルージャは誠の昔の知り合いかと思いましたが、よくよく聞き直して見ると違うみたいです。久しぶりじゃのうとか言ってたり誠のことを知っていたりしているのは、次元移動装置にもともと寄生していたと考えればつじつまがあいます。台詞の中に足の踏み場もない研究室とか神の目の秘密を解明するには今一歩とか言ってますので、おそらくそうでしょう。
さらに意外なことは、ギルダとアルージャが知り合いだったことです。ギルダ反乱の黒幕にアルージャがいたのですね。おそらくアルージャが吹き込んだのでしょうが、一体いつから？
アルージャとギルダは、誠に神の目とシンクロさせて制御パスワードを解明させる。ギルダが制御パスワードを唱えると、神の目が起動してしまう。
「光とともに天より舞い降りし乙女、永遠の眠りにつきしとき、国栄えたり」
これが聖なる言葉、制御パスワードの全文でした。うーみゅ、だからダルはクァウールたちを天女といって厚遇したのですね。
神の目が起動すると、アルージャはギルダに憑りつき、誠を始末しようとする。そこにファトラを救出したシェーラとクァウールたちが駆けつけ、その時誠の持っている機械が輝いてアルージャは逃げ出す。
実際にはもっと早くファトラ救出のシーンが入るのですが、ギルダがいないと他の親衛隊の連中ってシェーラたちの敵ではありませんでしたねえ。ところで虫嫌いのクァウールがカツオと対峙したとき、シェーラの危機を見て恐怖も忘れてカツオを放り投げました。てっきりクァウールの虫嫌いは何か重要な（例えば家系の）秘密が隠されていると思ったのですが、違ったのかな？
誠の持っていた機械が神の目の封印だと判明します。誠の考えによると機械がクァウールにシンクロしたのは彼女が水の大神官だったからだそうで。マルドゥーンの大神官はこの機械を使って神の目を封印していたと推測します。しかし誠よ、第一夜の段階ではクァウールはまだ水の大神官じゃなかったはずだぞ。クァウールもなぜ自分だけと疑問をもっているし、だとしたら炎の大神官であるシェーラだってシンクロしたはずだからねえ。
しかし神の目が本格的に始動を開始する。聖なる言葉とそれを唱える特殊な遺伝子パターンを持つ者がないと始動しないはずの神の目が。
そのとき陣内とカツオにファトラがさらわれる。ファトラは確かに神の目を起動することができますから、もし皇帝と同じ遺伝子パターンを持っていればここの世界の神の目でも動かすことができますよねえ。シェーラは陣内を、クァウールと誠はギルダを追いかけます。
一方ギルダに憑りついたアルージャは、部下に命令して命の泉のエネルギーレベルを臨界点まで引き上げる。さらに止めに来たダル・ナルシスの遺伝子パターンを読みとり、納得する。そしてダルを剣で刺してしまう！ そこに誠たちが駆けつけ、ダルに止どめを刺そうとしたアルージャを攻撃してギルダの体内から追い出す。
正気に戻ったギルダは、ダルから事の真実を聞く。ギルダが王家に嫁いできたのは、ギルダの遺伝子パターンがダルの一族と同じだからだという。だからギルダが聖なる言葉を唱えると、命の泉が動きだすのだ。そしてダルがギルダに事の真実を伝えなかったのは、ギルダを巻き込みたくなかったから。だから一方的に婚約を解除したりしたのですね。
誠は神の目の封印回路を取り出し、命の泉の動力体に装填することを提案します。もし装填できなければ、先エルハザード文明と同じ運命をたどると。神の目は、それを使用した者を滅ぼしてしまう兵器なのだと。
そしてクレタリアの王城の上空に、巨大な神の目が姿を現す。
さて、予定では来週が最終回。うまく盛り上げてクライマックスに持っていくことができるのでしょうか？
なんか、クライマックスという割には盛り上がりに欠ける気がするので、ちょっと心配です。
今回は、脚本：山田光洋、絵コンテ＆演出：阿部雅史、作画監督：津幡佳明でした。
初出：98/ 3/20 http://www.tky.3web.ne.jp/~junhelm/consider/elha2_tv3.htm
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