新・天地無用！　感想無用！

５話　金かせげ さあカネかせげ 金かせげ

　新・天地５話の感想を行きたいと思います。
　久々に少しは天地らしいネタだったと思いました。アルバイトのお話でしたが、それぞれがらしく失敗してしまう……という。

　柾木家の家計は砂沙美ちゃんが預かっていたのですか？　それも家賃というか生活費をほかの居候連中から徴収して……？　新・天地ではちゃんと生活費をみんなから預かって管理しているらしいですが、しかし滞納で砂沙美ちゃんに家計で悩ませるなんて、魎呼もミホキヨも情けないですね。
　で、バイトの本場、東京に出稼ぎに行きますが（って、なぜ岡山でやらない？）美星の失敗を清音がひっかぶってバイトを首になるのは、前作からの設定を引きずってますね。岡山ではもうバイト先がみつからないから東京へ、ですか。
　魎呼はピザ屋でバイト。ぐーすか眠りながら出前注文の電話を受け取らずに切ってしまうのは魎呼らしいですな。しかし宇宙海賊やってるくせに、大金の入った財布とか１億円あたった宝くじを探すなんて、発想が庶民的ですね。
　阿重霞は和風喫茶でバイト。しかしコーヒーの注文に、ビタミンが足りないから抹茶のほうがよいというのは、いくらサービス業でもそれは、親切じゃなくて余計なお世話と言うものですよ。おまけに天地と佐久耶がデートにやってくるから、マイクで営業妨害……。やめさせられるのも無理ないわな。
　美星と清音はレストランの厨房で。しかし何をするまでもなく大爆発。一体何をやった、美星。
　鷲羽ちゃんは今回登場しませんでしたが、鷲羽ちゃんが生活費を滞納するのは考えられませんから、それはそれでいいかも。大体鷲羽ちゃんなら、金稼ごうと思えばちょっと発明品を売れば何とかなるはずですから。でも、危ない（？）バイトする鷲羽ちゃんも見たかった気がする。
　一方、岡山では魎皇鬼を使って砂沙美が大道芸を見せて路上で稼いでいます。やっぱりこういうことは砂沙美ちゃんが一番要領がいいのでは。年長組は情けなや。
　で、年長組は広告の日当百万円（！）につられて、幽戯の配下の真鳥（まとり）の元で働きます。だいたい日当百万なんて、露骨に怪しいぞ、あんなの！　地球的な金銭感覚のないあの４人以外に吊られるアルバイトはいませんでしたな。
　で、４人が作っていたのは真鳥のコマビト（漢字何だっけ？）大駄羅法師。幽戯のお城が欲しいというわがまま極まる願いを聞き届けるために、大駄羅法師にお城を作らせるという(^_^;)　結局、今回は失神した魎呼・阿重霞に代わってミホキヨがギャラクシーポリスとして倒しましたが……。しかし倒せたのが美星の失敗した障子貼りというところが美星らしい。
　でも、結局はバイト料０。大赤字なのが情けないやらなんというか。

　でも、今回は天地・佐久耶の傍から見たら恋人同士にしか見えないデートですね。天地クンといると楽しいという佐久耶ちゃんの神経には感心します。ほんと、どこがいいのやら。やっぱり周りの普通じゃない人に囲まれていると、こういう普通の女の子が却って新鮮に映るものなんでしょうか？
　……ぜーたくなやっちゃなあ。

初出：'97/ 4/30 Niftyserve FANTVA MES(13) #514

４話　あこがれの 貴方と歩く バージンロード

　えーと、第４話「あこがれの 貴方と歩く バージンロード」の感想を簡単にですが、行きます。


　冒頭、自分で料理する天地、うまくできないのは身につまされますね。砂沙美ちゃんの料理を懐かしがりますが、当の砂沙美ちゃんはいつもの料理の天才ぶりを発揮。１話で天地がいなくなってしょげてたのが嘘みたい。環境適応能力が高いのね、砂沙美ちゃん(^^;
　幽戯側はとうとう三つの僕が登場。一番手は眼鏡の優男の秀眞（ホツマ）でした。
　あの、誓いの館の演出は非常に手が込んでますね。やっぱり幽戯は、天地と佐久耶を無理矢理にでもくっつけたいのでしょうか？　やってることはお見合い好きなおばさんと変わりませんね。

　天地を東京見物に誘う佐久耶ちゃん。その前に料理作ってあげると意外に家庭的なところを見せるかと思えば、全部レトルトだったりして、いかにも今時の女の子っぽいですね。
　二人が見物（デート？）したのはおそらく渋谷界隈でしょう。「妖怪ハンター」などという魎呼と阿重霞を模したようなゲームなんてやったりして、ただのスタッフのお遊びかと思ったら、実は伏線だったという……。こういう視聴者を引っかけるタイプの伏線はちょっと、という気もしますけど。

　ゲートを無理矢理開けるために魎皇鬼を押し入れる魎呼と阿重霞。しかも無理矢理入れ込むために先割れスプーンでお尻を刺すなんて、阿重霞もずいぶんとむごいことをなさる。それを見ている魎呼も魎呼だ。なんか魎皇鬼がかわいそう。主人を変えたのは正解だったかもしれない。
　もっとも魎呼は、前作でも非常手段と称してタバスコを大量に飲ませた前科がありますが……。魎皇鬼も大変だな(^^ヾ

　誓いの館で秀眞と対峙する魎呼と阿重霞。最初は佐久耶を助けようとする天地に嫌！と断るあたりはある意味立派ですが、天地が体を張って助けようとしてやられるとやっぱり助けるのね。
　魎呼の能力に変化は少ないようですが、阿重霞の結界が、木片結界からバリヤー結界に変更されましたね。
　それにしても、あの常人離れした戦闘の様子を目の当たりにして、すごーいすごーいと感心していられる佐久耶も只者ではないぞ。天地の苦し紛れの紹介「妖怪ハンターの皆さん」を、素直に受け入れるのはすごいというか何というか。


　今回はラブラブモンスターというか妖怪は出ず、悪の中間管理職が出てきました。天地たちに悪意を持つらしい存在の出現に天地サイドがどういう対策をとるか、が普通の反応だと思うのですが、相手の目的も不明ですし、なんかシリーズはまだ始まったばかりだし、どたばたは続くのでしょうねー。

初出：'97/ 4/22 Niftyserve FANTVA MES(13) #461

３話　大混線 伝言ゲームは ラブゲーム

　えーと、今回はなんといってよいのやら。

　もうすっかりリョーちゃんは砂沙美ちゃんのものになってしまいましたね。
　魎皇鬼の船内で砂沙美ちゃんが操縦して、魎呼は魎皇鬼の船の外側に乗っかってるだけ……。まあ、生みの親は鷲羽で飼い主は魎呼の魎皇鬼だが一番なついているのは砂沙美、というＯＶＡの設定はややこしいだけですので、魎皇鬼を砂沙美の専属にしたのでしょうか？　確かに「新・天地」だけならそれでもかまわないでしょうが、私のようにＯＶＡや前作のＴＶを観ている人にはちょっと違和感感じましたね。
　リョーちゃん、(元)飼い主を見捨てたらあかんよ。

　しかし砂沙美ちゃんと魎皇鬼を盾にして妖怪を攻撃する魎呼はいただけなかったなぁ。魎呼は確かにわがままで自分勝手だが、砂沙美ちゃん達を犠牲にするような奴じゃないと思ってただけに(-_-;)


　布団をたためば亜空間回廊の出入り口を塞げると気付いた天地、魎呼たちに勝手に出入りを禁じます。うーむ、気持ちは分かるが罰当たりな奴め。
　鷲羽の報告君で、伝言ゲーム（東京→静岡→愛知→滋賀→大阪→兵庫→岡山）の要領で天地の様子を覗き見る魎呼たちですが、またも幽戯の手によって妨害されてしまいます。今回は狗麗卑吐、スミノヨシアキが相手。おそらく携帯電話に取り付いた一種の付喪神みたいなものでしょうが、なんというか、センスの無い名前とデザインですね。砂沙美ちゃんがあきれるのも分かる気がします。
　ジャミングされ、でたらめな電波を受信した岡山のモニターで、ゾウの着ぐるみが似合ってると言っている砂沙美ちゃんの崩れた顔がなんというかラブリーですね。阿重霞様は石になって固まってるし、東京に行くことを禁じられた魎呼の切ない思いが良かったと思います。


　しかし、全体的に話が強引だった印象は否めない(^_^;)

初出：'97/ 4/15 Niftyserve FANTVA MES(13) #381

２話　縁結び 決め手は小指の 赤い糸

　ＪＵＮです。前回タイトルで「花の都」と書きましたが、実は「華の都」の間違いだった……というのはどうでもいいことですが、第２話の感想をいきます。


　前回の妖怪・金魂につづいて、今回は縁結びの神・鈴木イネさんが相手。なんつーかプリティ空間(笑)まではって、ますますプリティサミーと化しているような気がしないでもありんす。伝説の丘で告白すれば永遠の相思相愛になれるなんて、ほとんどと○め○メモリ○ルだしー。
　あと、神代佐久耶ちゃんが天地に近づくのはやっぱり幽戯が絡んでいるみたいですね。天地周りの人物関係を操作する術でも持っているのでしょうか？

　岡山の実家と地続きになってしまった天地のマンションは、ほとんど岡山と変わらない生活。ひょっとして毎朝毎晩一緒に食事をとるために全員してやってくるのでは？　相当な決心して東京に来たはずの天地の落胆が忍ばれます。
　一方東京では、天地に友人ができましたねえ。土田馬之介くんはともかく、尼ヶ崎和彦ぉ！　お前いつのまに東京に住んでたんだぁ？　いやあ、ホントに尼ヶ崎だとは思ってもいなかった。
　全校彼女にしたい女の子Ｎｏ．３の佐久耶ちゃんになぜか気に入られた天地くん、戸惑ってますね。うん、贅沢なやろーだ。お友達から始めたいというところですが。
　伝説の丘でイネに運命の赤い糸を結び付けられた天地と佐久耶。しかし天地には他にも無数の赤い糸が(笑)　引っ張ったら砂沙美や美星や清音や鷲羽や信幸、勝仁、阿座化や火美猛、魎皇鬼まで引っ張られるんだからなあ。しょせん天地にとって赤い糸なんてそんなものか(笑)　実はものすごく贅沢なヤツじゃないか、天地って。でも佐久耶ちゃんも、魎呼や阿重霞ぐらいには天地に思われたというところかな？お友達から始めよーね。

　では最後に。
　前回は砂沙美や清音が今までのイメージを払拭してくれるぐらい頑張っていたので新鮮なイメージがありましたが、今回はどっちかというと今までのキャラのイメージに近いですね。魎呼と阿重霞も天地を奪い合ってるし、砂沙美ちゃんは家で炊事やってるしで。
　でも、東京のアルバイト情報誌を読んでいるなんて、ミホキヨはやっぱりここでもアルバイト生活をしているのかな？　柾木家のリビングにいるのにＧＰの制服を着用したままということは、そんなことしてないとも思えるんだけど。

初出：'97/ 4/ 8 Niftyserve FANTVA MES(13) #244

１話　桜咲く 華の都で ウラウララ

　ＪＵＮです。天地会議室の皆さん、始めまして＆お久しぶりです。新・天地第１話見ました。感想を述べたいと思います。
　つーてもサミーの時にやったスタイルでやると時間がいくらあっても足りないので、要点だけ述べたいと思います。


　まず第一印象から。
　最初キャラクターを見た時には、梶島さんのデザインとは随分雰囲気が違うなあと思いました。でも、実際動いているところを見ると、天地や砂沙美など、そうそう違和感がない……というより、違和感なんて関係無いよーってな感じでイキイキと動いているのに驚きました。キャラにエルハが入っていると言うのに(^_^;)
　オープニングでどう見ても双蛇な宇宙船に乗っている魎呼には驚きました。じゃあ魎皇鬼はというと、なんだあの巨大ロボットは(^_^;)　しかも砂沙美ちゃんが乗り込んでるw(･_･)w　設定が……設定が……
　幽戯の操る妖怪をみると、なるほどラブラブモンスターだなぁ〜なんて妙なところで感心しました。一応妖怪のはずなんだけど。
　最後、佐久耶ちゃんが天地に一目惚れするのはやっぱり唐突な印象を受けましたね。これは幽戯が仕組んだことなのでしょうか？（＜邪推）演出からはそんな印象を受けました。

　次に世界観。
　曲がりなりにもミホキヨがでてくるので、世界観は前作のＴＶ天地の続編かと思っていましたが、どうも違うみたいですね。設定が今までの天地無用！とも微妙にずれています。だって巨大魎皇鬼ロボットに平安お姫様な冒頭の阿重霞様に柾木家に居候しているミホキヨに双蛇らしき宇宙船に乗ってる魎呼……。劇場版天地無用！がＴＶ版をもとにしながら微妙に違っていたように、新・天地も今までの天地の最大公約数的な部分を抜き出して新しい設定を付け加えているという感じかな？
　間違っても騎士阿座化や騎士火美猛、那岐や眷皇鬼はでてこないのでしょうなあ。
　まあ、前作のＴＶ天地は良くも悪くもあれで完結しているので、無理に続編にせず新しい世界観で始めるのは間違っていないと思います。あ、だから「新」なのかな？
　それよりも私がこの第１話で強く感じたのは、ああ、新・天地は天地無用！の中の１エピソードをシリーズにしたものなのだなあということでした。のっけから居候状態の宇宙人６人。そこになぜそういう状態になったのかという説明が全然ありません。それは天地を知っているファンに対し、天地というキャラを使った新たなエピソードを見せるためのシリーズなのだと。
　だから本来、宇宙人女性たちの中心にいなければならない天地が東京に行ってしまいますし、東京で女の子に出会っちゃったりします。この状況では魎呼は別に宇宙海賊でなくても（大筋では）構わないし、阿重霞も樹雷星の第１皇女である必然性は薄いでしょう。こんなのは天地無用！という作品からは大幅に逸脱した状況（前作は曲がりなりにも天地という体裁は装っていた）ですが、大河ドラマのような流れの中の１エピソードだと解釈すればそれはそれで十分楽しめます。
　新・天地は天地無用！ではないが、確かに天地の流れの中にある作品だと思います。

　あと細かいことですが。
　砂沙美ちゃん、いっちゃってますね。久しぶりにわがままでおきゃんな砂沙美ちゃんを見せてもらいました。健気でしっかりものの砂沙美ちゃんもいいのですが、こういう子供らしい砂沙美ちゃんをみると、なんかほっとします。え？　プリサミでさんざん見ただろうって？　あれはあれ、これはこれですよ。
　阿重霞様の冒頭の短歌を歌うシーン、なんであんな十二単ライクな衣装なんでしょう？　平安貴族なお姫様を連想しちゃいました。
　魎皇鬼はすっかり砂沙美ちゃんのものになっちゃったのね。巨大ロボットに変身して砂沙美ちゃんが乗り込むのは違和感ありまくりでした。やっぱり鷲羽ちゃんが砂沙美ちゃんのために魎皇鬼を改造したのかな？
　最後にサブタイトルですが、前作は「○○無用！」が基本型でしたが、今回の天地は５・７・５の短歌調が基本型なのですね。

初出：'97/ 4/ 1 Niftyserve FANTVA MES(13) #87