葉鍵板最萌トーナメント!!1回戦 Round37!!

702 名前：名無子投稿日：01/11/16 22:29 ID:3BZQXcJH

＜本当のあたしに一票＞

「せ、千堂さん」
「やあ、どうしたの、あさひちゃん」
「あ、あ、あの、今人気投票やってるって本当ですか？」
「え、うん。ほら《葉鍵板最萌トーナメント》。ちょうど今、あさひちゃんの番だ」
「あ、本当だ。じゃなくて」
「ふむ、あさひちゃん、結構頑張ってるじゃないか。ファンの皆さんも投票してくれてるし」
「うん、でも……」
「でも、なに？」
「わ、わ、私に投票してくれるファンの皆さん、声優の桜井あさひに投票してるんですよね。ほ、本当のあたしじゃなくって」
「……」
「だ、だ、だってほら、本当のあたしって、こんなどもってるし、暗いし、話してても楽しくないし」
「ほら、また悪い癖だよ、あさひちゃん。そんなに自分を責めるもんじゃない」
「で、でも、ファンの皆さんを、だ、騙している感じがして」
「それに、この人気投票に投票してくれたファンのみんなは、あさひちゃんが本当はどんな子か分かってて投票してくれてるんだよ」
「ええ、うそ！？」
「嘘じゃないって。みんな本当の桜井あさひを知ってて、投票してくれてるんだ。だからあさひちゃんが気おくれする必要、全然ないんだって」
「そ、そんな。ファンの見なさん、し、失望しちゃってたりしないかな」
「失望してたら投票してないよ」
「それもそだね」
「じゃあ、ファンの皆さんに感謝の言葉を」
「え、え、いきなりそんなこと言われても」
「ほら台本」
「あ、あ、ありがと。えーと、
『ファンのみんなー、もう投票は済んだ。私に投票してくれた人はありがとう。まだの人は、もうすぐ終りだから、早めに<<桜井あさひ>>に一票って書いて投票してね。桜井あさひからのお願い。
　それじゃあみんな、あさひも頑張るから、しっかり応援しててください。またねー！』
　……です」
「なんだかんだ言って、やっぱりアイドルの演技しちゃうんだよなあ」
「あれ……？」