葉鍵板最萌トーナメント２回戦Round85!!

824 名前：名無子投稿日：02/01/04 07:08 ID:1D52k4Dp

＜七瀬留美、真・ヒロイン化計画＞　そにょ１

「ねえ、ねえねえ、折原ぁ〜♪」
「うわ、七瀬。何浮かれているんだ」
「るる〜、るるるる〜♪」
「しかも回ってるし」
「ふふふのふん。折原、これで今度こそ、あんたにあたしの実力を見せつけてやるわ」
「なんだと、七瀬。とうとうタイマン百人切りに挑むか！　いや、お前ならいつかやるとは思っていたんだが」
「違うわよ！　あんた、あたしのことを何だと思ってるわけ！？」
「遺伝子は違ってても、その心に宿る魂は『漢』と書いて『おとこ』と読む！　漢の中の漢、それが七瀬留美だろう」
「はいはい、好き勝手に言ってなさい」
「どうしたんだ、七瀬。いつもならここで小キックからしゃがみ大パンチキャンセル爆裂脚コンボが炸裂するはずだが」
「今日のあたしはいつもと違うの。何しろ《葉鍵板最萌トーナメント》２回戦なのよ。これでまた一歩、乙女の真実に近くのね〜♪」
「なにー！？」
「驚いた？　驚いたでしょう。このトーナメントを勝ち抜いていけば、いくらあなたでももうあたしのことを男女呼ばわりできなくなるわよね」
「性別をごまかして参加するのは規約違反だ。ファンのみんなに失礼じゃないか」
「……って、そっちかい！」
「だいたいおまえ、本当にこのトーナメントを勝ち抜いていけると思ってるのか！？」
「な、なによ」
「確かにお前のキャラクターは強烈だ。しかしファンのみんなは、お前のことをがさつですぐ暴力をふるうお笑い女だと認識している」
「あたしをそんなキャラクターにしたのはあんたでしょうが！」
「だがしかし、お前の対戦相手は違う！　１回戦の柏木楓には辛くも勝てたものの、今回の相手の倉田佐祐理は、いいとこのお嬢様だ！」
「わ、分かってるわよそんな事」

826 名前：名無子投稿日：02/01/04 07:09 ID:1D52k4Dp

＜七瀬留美、真・ヒロイン化計画＞　そにょ２

「いいや、分かっていない。がさつで暴力をふるうお笑い女と、根っからのお嬢様で天然ボケの少女が戦えば、結果は火を見るより明らか。その上相手には、必殺の『あはは〜』がある」
「く、口癖ならあたしにだって……」
「七瀬、お前の口癖はなんだ」
「え、それは『乙女のなせる技よ』でしょ」
「そうだ。確かにインパクトはある。しかしその口癖は正直言って使いづらい！」
「な、なによ。どこがいけないっていうの」
「そのセリフは、お前の乙女ぶりっ子しているところを俺がつっこむ、という状況があって始めて使える至高の奥義。しかし、そういうシチュエーションがそうそう作れるはずもない」
「何よ、いいじゃないの」
「だがしかし、倉田佐祐理嬢の必殺『あはは〜』は、いつでもどこでも使える簡便性を持っている！　その上、語尾を『ですよ』にしてしまえば、どんなへたれなＳＳ職人でも佐祐理嬢が書けるという優れものだ」
「そ、そんな……」
「それだけではない！　葉鍵のヒロインには、その手の口癖は数多い！　有名なところでは『はわわ〜』だが、他にも『ぱぎゅう』『あのね──なの』『だよもん』『うぐぅ』『みゅー』『ちょおむかつくー』などがある」
「う、言われてみれば」
「しかも書いただけで誰のものかが、お前でも分かるという優れものだ」
「あたしでもって、どういう意味なのよ」
「そこでだ、俺がお前のために新しい口癖を考えてやった。喜べ、これでお前も真のヒロインだ！」
「なによ、また変なこと考えていないでしょうね」
「安心しろ！　ずばり、おまえの新しい口癖は『どすこい』だ！　語尾に『ごっつあんです』を付ければさらに完璧！　誰もがお前だと分かるすばらしい口癖だ」
「…………」
「さあ、ファンのみなさんに新しいお前、ニュー七瀬をお披露目するんだ！」

827 名前：名無子投稿日：02/01/04 07:10 ID:1D52k4Dp

＜七瀬留美、真・ヒロイン化計画＞　そにょ３

「あんた、一体あたしを何だと思ってるの……」
「違うぞ、七瀬。ここは『どすこい。あんたあたしを何だと思ってるでごっつあんです
』だ！」
「ふざけないで！　あたしはそこまでふざけたキャラじゃないわ──！！（がくんがくん）」
「あー、分かった、分かったから頭を揺するな。くらくらする」
「分かったら、少しは真面目に考えなさいよね」
「心外な。俺はいつでも真面目だぞ」
「……ど・こ・が・ま・じ・め・な・の・よ」
「七瀬は俺のことを誤解している。しかし困った、口癖がダメだとすると……」
「ダメ以前に乙女の口癖じゃないでしょうが」
「わがままな奴だな」
「常識の話よ、常識の」
「そうだ！　好きな食べものというのはどうだ！？」
「好きな食べ物？　なによ、それ」
「乙女と食べ物は意外と切っても切れない関係にある。葉キャラでも『ホットケーキ』とか『おでん』とかがあるが、なんといっても食べ物は鍵キャラの独壇場だ」
「え、そうなの？」
「そうとも。真冬でも『バニラアイス』を食べる乙女、異常なまでに『苺』に執着する乙女、『たい焼き』を食い逃げする乙女などは有名だろう」
「それって、どこが乙女なのよ」
「同じ作品内に限ってみても、『ハンバーガー』を食べ切れないくらい買い込む乙女とか『カレーライス』を一食２０杯食べる乙女とか、檄甘練乳入り『ワッフル』を彼氏にまで進める乙女までいる」
「うげげ、よく太らないものね」
「もはや、鍵キャラたるもの、好きな食べ物の一つや二つなくてヒロインと言えるだろうか？　これはもはや、鍵ヒロインの常識と言えよう！」
「やな常識もあったものねえ」

828 名前：名無子投稿日：02/01/04 07:11 ID:1D52k4Dp

＜七瀬留美、真・ヒロイン化計画＞　そにょ４

「そこでだ、この俺がおまえのために好物の食べ物を用意してやった。喜べ！」
「……って、なによこれえ！？」
「１０倍激辛キムチ入りラーメン。この超特盛りラーメンを３０分以内に食べればタダというお店で、お前は１０分以内に１０杯食べたという前人未到の記録を打ち立てたではないか！」
「嘘八百をもっともらしく並べるんじゃない」
「何を言う。これもお前を真のヒロインにするために──」
「この、ぼけえええええ！」
「（バタン）ぐはあ、ぐーで殴るなんて反則だぞ……」
「しばらくそこでくたばっているがいいわ」
「……ま、待て。気絶する前に一言言いたいことがある」
「なによ。今度おかしな事言ったら、その顔を踏みつぶしてあげるわ」
「な、<<七瀬留美>>にいっぴょお……」
「──最後の最後にやっとまともなことを言ったわね」
「七瀬、パンツまる見え……」
「……（ぐしゃ）」