小説「魔法少女プリティサミー」
７巻発売決定！？




人はきっと、分かりあえるよ。
人はきっと、信じあえるよ。

知らない間に、傷つけあったとしても
知らない間に、心をえぐっていても

間違いがあれば、正せばいい。
失敗があれば、やり直せばいい。

だって砂沙美は、美紗緒ちゃんの事が……








「嘘ね」










「あの子の事を心配しているの？」
「あの子の事を分かってあげてるの？」


嘘ね
嘘だ
嘘よ
嘘さ



「本当は、美紗緒を助ける砂沙美でいたいんでしょ」
「本当は、美紗緒はか弱い子のままでいてほしいんでしょ」


そうすれば、自分がいい子でいられるから。
そうすれば、優越感にひたれるから。


「だから美紗緒は、か弱い友達を演じてきたのよ！！！！！」




心が分かるなんて、嘘だ。
気持ちが通じるなんて、嘘だ。



「あなた、本当にあの子のことを、助けてあげられるの！？」


「あの子のことを、何にも分かっていないくせに！」



他人を分かってあげられるなんて、錯覚だ。
他人を助けてあげるなんて、傲慢だ。

人は互いに、分かりあえない。
人は他人の、心を知らない。




でも、だからこそ砂沙美は、魔法の力で、助けにきたんだよ。







「それが迷惑だって言うのよ、出ていきなさいよ！」






「砂沙美ちゃん。魔法は、万能じゃない」








魔法では本当の、人の望みをかなえられない。
魔法では本当に、人を助けることはできない。

しょせん魔法は、まやかしの術。





優しかったパパとママ。
すれちがい。
喧嘩。
仕事で忙しいママ。
家に帰らないパパ。
苛められた過去。
ろくに動かない身体。

「いやー！私の心を覗かないで　　　　　　　！」








己が無知を知らないのは、罪。
無知を暴かれるのは、罰。

相手の事実を知ろうとしないのは、罪。
事実を見せつけられるのは、罰。

今までの過ちを悔い改めないのは、罪。
過ちを突きつけられるのは、罰。







「今の美紗緒は、自分で作った魔法の闇の中に閉じこもっている」




「頼む、美紗緒を助けてくれないか」







美紗緒ちゃんの大きな家。
世界的ピアニストのパパ。
キャリアウーマンのママ。
おしとやかな性格。
奇麗な髪。
成長している胸。
優秀な成績。

砂沙美だって羨ましいよ。





人はお互いを、何も知らない。
本当のことは、何もわからない。






「河合さんて、なーんか良い子ぶってて嫌いなのね」
「河合さんは、校則違反ばっかりだから嫌いですぅ」
「河合ってさ、女子なのに男勝りで、嫌いだよなあ」
「僕は嫌ってなんていないよ。気にしてないだけで」
「嫌いね」
「嫌いですぅ」
「嫌いだね」
「嫌いだ」
「嫌いですわ」
「嫌いよぉ♪」
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「砂沙美って、なんか隠し事しるようで嫌いだけど」
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「砂沙美ちゃんは、サミーの役目を嫌がるから嫌い」
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「砂沙美ちゃんが、おせっかいやきに来るのは嫌い」






「でも、砂沙美ちゃんに見捨てられるのも、嫌」






これが本当の、私。
こんなずるくて醜いのが、私。
もう、お友達ではいられない。













「それでも砂沙美は、美紗緒ちゃんのことが、大好きだよ」









魔法少女プリティサミー・７巻

断罪編

９７年１１月発売（予定）



　




ミサ：……って、なによこれ？
ＪＵＮ：なにって言われましても、小説版サミーの予告編ですが。
ミサ：だからなに？　ホワットイズジース！？　これがプリティサミーなわけ！？
ＪＵＮ：つまりですねー、今度のプリティサミーのサブタイトルが「断罪編」になることが分かりましたから、その内容を勝手に予想したわけなんですねー。
ミサ：勝手に内容、作るんじゃなーい！
ＪＵＮ：とおっしゃられてもねー。断罪編ですよ、断罪編。やっぱりこのくらいのヘビーな内容ではないかと、小生はゲーム版２３話とＴＶ版２０話から予想したわけなんですよ。
ミサ：あんた、分かって言ってんの？　こ・れ・は・プリティサミーなのよ。戦後魔法少女界のバスタードつまり私生児と呼ばれた、あのプリティサミーなのよ。そんなヘビーだかメタルだか分かんないような内容になるわけ無いじゃない、ユーシー？
ＪＵＮ：ユーシーといえばＵＣＣですね。もちろん分かってますよ、ジョークじゃないですか。
ミサ：……あんた、ギャグのセンスがサミー並みね。
ＪＵＮ：お誉めにあずかり恐悦至極。
ミサ：堪えないわねー。それより７巻のサブタイトルが「断罪編」になるのは、ほんとなわけ？
ＪＵＮ：本当、本当、テン・ブックスですよ。
ミサ：……………
ＪＵＮ：ああ、視線が痛い。これはくろらよーすけさんがＮｉｆｔｙでじきじきに予告してきたものですから、信憑性の方は抜群です。
ミサ：あらそう。
ＪＵＮ：もちろん内容はいつものおちゃらけになるようです。きっとまたミサ様をサミーが退治するのでしょう。
ミサ：シャーラップ！　そんな内容、あたぁーしは認めないわよん。
ＪＵＮ：あなたが認める認めないの話じゃないのでしょーか。運命ですから諦めてください。
ミサ：いやーよ。あたしは今度こそサミーをぶっ飛ばして踏んづけてギャフンと言わせてあげるんだから。
ＪＵＮ：まあ、ミサ様が頑張る分には何も言いませんけどね。
ミサ：でも１１月発売っていうのはうさんくさいわねー。
ＪＵＮ：えー、ただでさえ９月発売が延びて肩透かし喰ってるのに、また延びるというんですか(T_T)
ミサ：甘いわね！　ミルク金時に蜂蜜かけてシロップ漬けにしたくらいスィートよ！　あの富士見書房が、きちんと予告守ると思ってんの？
ＪＵＮ：それを言われると辛い。予告破りの常習犯ですからねえ。
ミサ：そうよ、「鷲羽ちゃんが一番」なんか、１年延びてまだ無期延期状態なんだからね。初期のウリだった「ソードワールド」なんか発売予告から２年は延びたんだから。
ＪＵＮ：でも、もう原稿は書き終えたみたいですから、そう延びないと思いますけどね。
ミサ：オフコース、もちろんリーダーのみんなも、セクシィ美少女・ミサのワンダフル活躍を早く読みたいよねん。
ＪＵＮ：どちらかというと、サミーとミサ様とのじゃれあいを読みたいのでは。もちろんお約束で、最後にはミサ様は破れさると。
ミサ：ピクシィ・セクシャル・ファイヤー！
ＳＥ：ドゴゴゴゴォォォォォン
ミサ：ふ、悪は滅びたわ。みんなもミサの活躍を、期待してウェイティングよーん。
ＪＵＮ：む……むごい。




初出：'97/10/ 1 http://www.3web.ne.jp/~junhelm/talk/talk_01.htm