恐るべき？
インターネットマルチ講


ＪＵＮ：さてと、今日もＮｉｆｔｙに巡回しに行くか。あれ、メールが来てるぞ？　どれどれ……。
（ダウン後）
ＪＵＮ：……ぶはははは！
ミサ：ホワーット、なにがそんなにコミカルなの？
ＪＵＮ：ははは……。あ、ミサ様。これ読んで下さいよ。(^_T)（←涙目）


Date: Wed, 8 Oct 1997 17:51:19 +0900 (JST)
From: ********* 
To: <***@***.*******.**.**>

親愛なる皆様へ (私がこのメールをこのアドレスに送信するのは今回限りです)

突然のメールにて大変失礼いたします。
このＭＬＭ(MULTI LEVEL MARKETING)は少額の投資で驚くべき収益をあげるイン
ターネットビジネスです。２〜３分お時間を頂ければ幸いです。
*****
ここに書かれている方法に従えば合法的に90日以内に500万円の収益をあげるこ
とが可能です。「そんな馬鹿な」とこのメールをごみ箱に捨ててしまわれる前に、
２〜３分のお時間をお取りいただき以下の文章に目をお通し下さい。
*****

■私の場合

ＭＬＭを私はすんでのところで捨ててしまうところでした。幸いなことに(私は
それを捨てず)何度か読み、じっくりと考えたのです。

私の名はクリストファー・エリクソン。２年前、私は12年勤め上げた会社から解
雇処分を受けました。景気の悪化から転職も思うようにいかず私は自分で仕事を
始めることにしたのですが、様々な財務的な問題に直面してしまったのです。家
族や親戚、債権者から350万円以上を借金しましたが、景気は悪化する一方で借
金はますます増えました。
私は家族を養うため自宅を抵当に入れ、さらに借金をするハメになったのです。

あるときふと、このような形で借金を積み重ねていくのは間違いではないか。
私の人生にある重要な転換期が訪れたのはそんなときでした。本日お手紙を差し
上げたのは、私のこの経験を貴方と共有し、そしてより多くの豊かさやゆとりを
貴方に手にして頂ければと考えたからです。

それ以前にも類似したものはあったのですが、どれも不完全でした。その理由は
１．企画の内容が複雑で理解できない。
２．初期段階の投資額があまりにも大きすぎる。
３．リスクが大きく必ず成功するとは限らない。
あるプログラムは１年で100万円の収益をあげることが出来るというふれこみで
したが、詳しく調べてみると本を書かなければならないというオチがあったわけ
です。

年の瀬も迫った95年12月中旬、私はこのＭＬＭを受け取りました。別にどこかに
問い合わせたわけではなく、私に送って下さった方は私のE-mailアドレスをメー
リングリストから見つけられたのです。
今思えば本当にラッキーだったと思います。何度も繰り返し読み「確かにこれな
らば確実な収益をあげることが出来る」と確信しました。それから紙と鉛筆で計
算してみたところコレならば借金も返済できると分かったのです。
さらに、ＭＬＭは現在マスコミで騒がれている「チェーンレター」ではなく完全
に合法的だと知り参加することを決めたわけです。

このＭＬＭについては後ほど詳述させていただきますが、私は一番はじめに
10,000通のE-mailを送りました。それにかかったコストはわずか1500円です。
E-mailのすぐれている点は印刷費用が全くかからないということです。ＭＬＭを
始めるに当たり私は自分自身に誓いました─「たとえ自分にどれだけの費用がか
かろうとも、ほかの方に迷惑をかけたり騙したりしない」と。

私は500万円の収益を達成するという目標をたてていました。２ヶ月後に私は目
標額を大幅に上回る580万円を達成できました。

*****

もう２〜３分お時間をとって以下の説明を読まれることをお勧めします。説明に
忠実に従っておこなえば確実にかつ合法的に収益をあげることが出来ます。何も
しなければ、勿論そこからはなにも生まれません。成功をお祈りしております。
*****

■成功されたほかの方からの声
「うっかり捨ててしまった私」ドーン　Ｗ．（インディアナ州）
実は以前ＭＬＭを受け取ったのですが、うっかり捨ててしまったのです。捨てる
んじゃなかった、と後悔しました。送り手が分からずとにかくひたすら待つしか
ありませんでした。11ケ月後それはまた再び送られてきました。今度は決して捨
てたりしませんでした。ちなみに私の収益は現在490万円です。今年はより高い
目標を掲げ過去に私が得た給与より多くの収益をあげるつもりです。


「人生にたなぼたはない？」アラン　Ｂ．（ペンシルベニア州）
亡くなった父がよく言ったものでした。「アラン、よくお聞き。この世の中にた
なぼたというものはないんだよ。」私がこのＭＬＭを始めたとき、最初は他の方
のようにスムーズにはいかず正直いらだちを感じておりました。そこで私はもう
少しスマートなやり方はないものかと考えある結論に達しました。それは興味を
示してくれそうな人を絞って送信するということです。現在のところ私は630万
円
の収益をあげてます。亡父もきっと私を誇りに思ってくれていることでしょう。


■ＭＬＭ開発者より  ポール・ジョンソン (ノースカロライナ州)
ＭＬＭをお読みになった貴方はおそらくもうお気づきのことでしょう。そうで
す。
完全にして合法的なプログラムは素人が作成したものではありません。

この場を借りて自己紹介をさせていただきます。私の経営する会社は１０年間順
調に利益をあげておりましたが、1979年に傾きはじめたのです。いままで自分の
ビジネスを成功に導いてきたやり方を維持しながら努力したにも関わらず事業が
うまくいかなくなったのはなぜか？それはインフレによる景気の後退のためで
す。
史上最悪の失業率や相次ぐ企業の倒産の嵐が米国中を吹き荒れました。この事は
多くの方がご記憶のことと思います。

中流階級は崩壊し「富める者はさらに栄え、貧しき者はさらに貧困に苦しむ」と
なりました。つまり、従来の方法ではゆとりと豊かさに満ちた生活は不可能とな
りました。

あたなが受け取ったこのＭＬＭはほんの少しの努力でリスクを負うことなくこれ
からの貴方の人生に経済的な自由をお約束するものです。２〜３カ月以内に今ま
で想像したこともないくらいの収益をあげられるでしょう。

私はＭＬＭの代償を実践者からいただこうとは考えておりません。それは、私自
身ＭＬＭを通して４億円の収益をあげたからです。その後わたくしはＭＬＭをリ
タイアし、現在では米国および海外にオフィスを開きＭＬＭやその他のプログラ
ムのマーケティング事業を行っております。この春からアメリカオンライン(AOL
）
と提携を組みインターネット上でマーケティング活動を展開する予定です。

成功する鍵は簡単です。それは説明やルールに忠実に従って実践することです。
説明内容を勘違いしてやり方を間違えたり故意に内容を変更された場合は成功は
お約束できません。貴方がお読みになっているＭＬＭをE-mailで心当たりのある
人に送ってみましょう。
貴方からＭＬＭを受け取った方の何人かはそれをさらに50,000人の方に送られる
かもしれません。そのプログラムの中には勿論貴方のお名前が載っているわけで
す。よく覚えておいて下さい。多く送れば送るほど効果は上がります。

さて、これで私は貴方にアイデア・情報・材料そしてチャンスを差し上げたわけ
です。
後は貴方次第です。

ここまでお読みになってまだ半信半疑の方、ごみ箱に捨てる前に紙と鉛筆をご用
意いただきもう一度よくご再考下さい。最悪のシナリオは初期に注文される
"REPORT"（全部で#1〜４の４セット・各セットは500円）代金とE-mailの送信に
かかるわずかなコストだけですが、実際失敗することはございません。貴方の送
られたＭＬＭに最初の"REPORT"の注文が来たとき疑問や不安はなくなるでしょ
う。

■具体的な試算
仮に貴方が今読んでいるこのＭＬＭを2000通送信し、受け取った方の0.5
（統計平均値）が興味を示したとしますと、"REPORT#1"の注文が１０人の方から
来ることになります。
この１０人の方たちも同様に2000通のメールを送った場合2000×10×0.5100人
の方が"REPORT#2"の注文をしてくることになります。この100人の方が2000通の
メールを送った場合2000×100×0.51000人の方から"REPORT#3"の注文が来るこ
とになり、そしてこの1000人の方々がそれぞれ2000通のメールを送った場合
2000×1000×0.510000人の方から"REPORT#4"の注文が来て、この例からいくと
早ければ20日遅くとも３ヶ月以内に、
5000円＋5万円＋50万円＋500万円＝ 555万5000円 の収益をあげることができる
ことになります。
これは成功例をお読みいただいた方はお分かりかと思いますが、単なる論理的な
推測ではありません。ほんの少しの投資と努力で誰もが達成できることなので
す。

ＭＬＭはE-mailをお持ちであればだれもが簡単にかつ合法的に収益をあげること
の出来るものです。人とコンタクトしたり、重労働を強いられたりする事は全く
ありません。
せいぜい注文のメールを取りに郵便局に行くこと(郵便口座振替ならばそれも不
要)
くらいです。どうかこのチャンスを見逃さないで下さい。このＭＬＭで成功を収
めることは決して難しいことではありません。以下に述べる説明に従っていただ
くだけです。ルールを勘違いしたり、意図的に変更を加えたりしない限り１０
０％
確実にいきます。他の方はすでに着々と準備を始められているかもしれません。
貴方が長く待てば待つほど不利になるということも心に留めて置いて下さい。

■信頼性
このマーケティング理論はハーバードビジネススクールで正式な教科として教え
られ、またスタンフォードリサーチやウォールストリートジャーナルでも、
１９９０年代中盤から後半にかけて、商品やサービスの５０〜６５％はこの
マーケティング手法を用いて販売されると公式の見解を述べているからです。
さらに、アメリカでミリオネアー（億万長者）と呼ばれる５０万人のうち２０％
にあたる１０万人の方々はＭＬＭ成功されましたし、これも統計から得られた数
字ですが、ＭＬＭを通して毎日４５人のミリオネアー（億万長者）が誕生してい
るのです。

■やり方の説明
ここで繰り返し申し上げておきますが、これはちまたで騒がれている「チェーン
レター」の類ではありません。完全に合法的なプログラムです。それではＭＬＭ
のやり方を説明いたします。
ＭＬＭを開発するにあたり当社（エリス・メールオーダー・マーケティング・
ビジネス）ではパートナーと提携を結び"REPORT"（#1〜４）の販売をしておりま
す。
アメリカ合衆国ではＭＬＭを進めるに当たり、だれもがパートナーと提携しビジ
ネスを展開することを法的に認めています。その際、お客様から支払われた料金
に対し商品・サービス（"REPORT"）を提供する必要があります。このビジネスの
利点は自宅、お店、会社など場所を問わず行うことが出来るという点です。

ステップ１
まずレポートを注文することから始めます。商品であるレポートには全部で 
REPORT#1〜#4 まで４種類があります。ＭＬＭをE-mailで送り始める前に全ての
レポートをそろえて下さい。
なぜなら、貴方に注文が来しだいそれらを商品（サービス）として送信しなけれ
ばならないからです。（アメリカ合衆国郵便法セクション1302の項目1341より）

各レポートの価格は500円です。
郵便振替or現金書留or銀行振込で送金を行えばいいのです。
郵便振替払込書の通信欄(郵便振替の場合)or同封のメモ(現金書留の場合)に
「お名前・E-mailアドレス・購入レポート番号」を明記して下さい。
銀行振込の場合は、別便封書で「振込明細表」かそのコピーと
「お名前・E-mailアドレス・購入レポート番号」を明記して別送して下さい。
 (振込確認が早くできます。)
※注文の際は読みやすい字で大きめに記入しましょう。

***** レポートの注文先 *****
◆”REPORT #1”の注文先： (現金書留 手数料500円 or 銀行振込)
〒576  大阪府交野市　○○郵便局留
　○○　○○
　振込先銀行　大阪銀行／交野支店（カタノ）　普通 ****** ○○○○○○○

※メモ用紙に「名前・E-mailアドレス・レポート番号」を記載して同封すること
※銀行振込の場合は、「振込明細表」又はそのコピーも同封すること
※同時に「***@***.*******.**.**」まで送金した事をメールしてもらえると
　振り込み確認が早くできます

◆”REPORT #2”の注文先： (現金書留 手数料500円 or 銀行振込)
〒104  東京都中央区　○○郵便局留
  ○○　○
　振込先銀行　富士銀行／小舟町支店　普通 ****** ○○○○○○

※メモ用紙に「名前・E-mailアドレス・レポート番号」を記載して同封すること
※銀行振込の場合は、「振込明細表」又はそのコピーも同封すること

◆”REPORT #3”の注文先： (現金書留 手数料500円)
〒946  新潟県北魚沼郡○○町大字○○***
  ○○  ○○

※メモ用紙に「名前・E-mailアドレス・レポート番号」を記載して同封すること

◆”REPORT #4”の注文先： (現金書留 手数料500円)
〒277  千葉県柏市　○郵便局留
  　 ○○　○○

※メモ用紙に「名前・E-mailアドレス・レポート番号」を記載して同封すること

********************************

各レポートのタイトル
"REPORT#1"：「Multi Level Marketing Program　の合法性」
"REPORT#2"：「メールアドレスの入手方法」
"REPORT#3"：「郵便について」
"REPORT#4"：「Multi Level Marketing Program　のひろがり」１９９７改定
貴方がＭＬＭを進めていく上で"REPORT"（#1〜４）全てが必要になります。ルー
ル
上たとえば「"REPORT#1"の注文先：」の方からは#1以外のモノは注文できませ
ん。

ステップ２ (重要・よく読んで下さい)
(1) 「"REPORT#4"の注文先：」を削除します。この方はすでに、大金を得たはず
です。
(2) 「"REPORT#3"の注文先：」を「"REPORT#4"の注文先：」と書き換えます。
(3) 「"REPORT#2"の注文先：」を「"REPORT#3"の注文先：」と書き換えます。
(4) 「"REPORT#1"の注文先：」を「"REPORT#2"の注文先：」と書き換えます。
(5) 「"REPORT#1"の注文先：」に貴方への送金方法を記入して下さい。
※ 注文先リストの順番を狂わせたり、故意に変更を加えないで下さい。結果的
に貴方自身が大きな損失を被ることになってしまいます。

ステップ３
ステップ２が終了したらこの文章を保存してください。(バックアップも行いま
しょう)

ステップ４
それではステップ３で保存した文章をE-mailで送ってみましょう。まずは貴方の
お友達や親戚にこのすばらしいプログラムを送ってあげましょう。私もそうしま
した。今では彼ら私に大変感謝しています。
そうしたら、次は貴方の知識と想像力を使って色々な方々に送信してみてくださ
い。
インターネット上にはメールアドレスを販売している会社が多く存在します。
しかも価格は大変安く、私の場合１万件で3500円でした。大きな効果を期するの
であればなるべく新しいアドレスを購入しましょう。
※ ＭＬＭをE-mailで送信される場合、書かれている内容に変更を加えたり一部
を削除したりせず全体を送るようにして下さい。これは大変重要なことです。

■結論
現在私はゆとりと豊かさに満ちた人生を楽しんでいます。貴方自身も２〜３ヶ月
以内にそうなっていることでしょう。そのためには、先ほどお読みいただいたス
テップ１〜４の方法に従うだけです。経済的なゆとりは心のゆとりにもつながり
ます。ＭＬＭで得られた収益を元にビジネスを始められるもよし、投資するもよ
し、休暇をとるもよし、全て貴方の自由です。

ところが現実には多くの方々が「経済的自由」を逃してしまっているのです。
それは何故でしょうか？完全を期す意味でもう一度ＭＬＭを読み返してみて下さ
い。

ＭＬＭは、商品である（"REPORT"）を各500円で多くの人に販売するというもの
です。E-mailを活用するのでコストはほとんどかかりません。しかも合法的でイ
ンターネットを利用している方であればだれでも参加することが出来ます。
これは巷で騒がれている「チェーンレター」や「ピラミッドスキャム」とは全く
別のモノです。おそらく貴方は今までにそれら非合法のモノを受け取りお金を送
るように言われた経験がおありかもしれません。
しかも、それらはお金を支払ってもそれにみあう「商品」はなにもついてこな
い、
これが非合法である所以です。
さらに「チェーンレター」や「ピラミッドスキャム」はだれかが故意にルールを
破る確率が非常に高くそれ自体を魅力のないモノにしてしまっているのです。

貴方が参加されようとしているＭＬＭはそれらとは違い完全に合法的なモノなの
でご安心下さい。貴方は注文が来たら料金を受け取り商品（"REPORT"）を送るわ
けです。その"REPORT"を受け取った方々も貴方同様に、ＭＬＭをE-mailで多くの
人に送信し（宣伝活動を行い）、注文が来たら指定のレポートを送るという仕組
みで運営されます。先ほども説明したように商品である"REPORT"は内容的にみて
一種の「金融ビジネスレポート」でこのＭＬＭのみならず、その他のビジネスに
も十分応用することのできる有益な情報が述べられています。貴方の購入される
"REPORT"は複写可能扱いになってますので注文が来たら指定のメールアドレスに
レポートを送信するだけです。題名は"REPORT＊"にしてください。それでは幸運
をお祈りします。

■成功へのヒント (レポートが到着するまでにしておくこと)
１．実名または任意の会社名をつくりましょう。
２．たくさんの取引が予想されるので郵便振替口座or私書箱or局留を設置すると
良いでしょう。日本の郵便局では簡単な審査がありますが料金は一切かかりませ
ん。
(日本では郵便振替口座が手数料や記録の面で大変有利です。ただし開設に時間
が
かかるので開設通知が届くまでは現金書留又は銀振で受け取ると良いでしょう。
)

３．「レポートの注文先」のリストの"REPORT#1"の所に貴方の名前（会社名）と
住所を記入します。後は一つずつ下にずれて"REPORT#4"の名前と住所がリストか
ら外れるわけです。(この作業は慎重に行って下さい。)
４．"REPORT#2"からはアドレスの取得方法について詳しいアドバイスが得られま
すが、とりあえずそれが到着するまで、貴方独自のアイデアでアドレスを集めて
下さい。５．どのくらいのメールを送るのか明確な目標をたてましょう。
６．注文が来たら速やかに対応しましょう。(ビジネスの基本です)

■目標について
目標とは貴方がＭＬＭで成功しつつあるかを注文数によって理解する一種の目安
です。例えば貴方がＭＬＭを送ったとして"REPORT#1"の注文が２週間以内に
１５〜２０来れば貴方は第一段階を問題なくクリアしたと言えます。
もしこの数字を下回るようでしたら、さらに多くの方々にＭＬＭを送りましょ
う。
さて２週間以内に"REPORT#1"の注文が１５〜２０（以上）きたら、さらにそこか
ら２週間以内（通算４週間以内）に"REPORT#2"の注文が１００以上来れば第二段
階を無事クリアしたことになります。あとはソファにでも座ってゆっくりくつろ
いで待っていて下さい。確実に 500万円の収益をあげることが出来るはずです。
これはこれは論理的な数値ではなく統計で実証されている数字です。

■最後に
貴方にとってこのメールが有益な物となることをお祈りしています。

　



ミサ：にょーほっほっほっほのほ、な〜にこれ、笑わせないで。
ＪＵＮ：ね、ミサ様。面白いでしょ。
ミサ：そーね、それじゃあ早速お金を送金してREPORTをテイクしないと。
ＪＵＮ：って、マジにならないで下さいよ。
ミサ：やーねえ。ほんのオチャメなジョークよん。
ＪＵＮ：で、その何気に持っている振り込み用紙は何ですか？
ミサ：いやーホントに儲かるなら尻馬に載らないと損かなーてミサちゃん思うわけで。
ＪＵＮ：思わないで下さいよ。このメールでは詭弁を並べていますが、これは完全にマルチ講です。
ミサ：ホワット。どゆこと。
ＪＵＮ：いいですか。このメールでは、自分の次に１０人以上のＭＬＭ参加者がでることを前提としてますね。これを子供としますが、子供は４代先までの親の参加者にそれぞれ５００円ずつ送金することになってます。
ミサ：４代たつと１万名になるわねー。
ＪＵＮ：そーですね。では、ここで問題です。この４代目の子供が想定された金額を取得するためには８代目まで順当に行く必要がありますが、８代経つと何人になるのでしょうか。
ミサ：１０の８乗で１億人！
ＪＵＮ：正解です、さすがはミサ様。では次の問題。日本のインターネット人口は１億人もいるのでしょうか？
ミサ：日本の人口は１億２千万人だから、イーブンね。
ＪＵＮ：……ミサ様は老人子供やホームレスまでインターネットをやってるとお言いで？
ミサ：い、いやーん。そんな恐い目で睨まれるととまいっちんぐ。
ＪＵＮ：だったらまじめに付き合ってくださいよ。このメールでは「ハーバードビジネススクールで正式な教科として教えられ」と書いてありますが、この程度の理屈も分からないなんてなんておバカなビジネススクールなんしょ。だいたい１０万人もＭＬＭやって金稼いでいたら、アメリカはとっくにアルバニアのように国家ごとマルチ講破産していますよ。
ミサ：金に目が眩むとブラインドになるものよん。
ＪＵＮ：そーゆーことです。レポートの注文先が４代前まで埋まってること自体が、ＭＬＭの破綻を約束しているようなものです。
ミサ：そんなもの約束するんじゃな〜い。
ＪＵＮ：事実だからしゃーない。第一、このメールを出すこと自体が犯罪です。
ミサ：このメールでは犯罪ではないってセイしてるけど？
ＪＵＮ：よく読んでください。「ＭＬＭはチェーンメールではない」と書いてあるのはクリストファー・エリクソンというアメリカ人の事例じゃないですか。しかしインターネットマルチ講は、アメリカでは実際にマルチ講として逮捕者が出てるんです。アメリカじゃあ犯罪なんですよ！
ミサ：含みのある言い方ねん。日本じゃどーなってんの？
ＪＵＮ：するどいですねー。日本ではマルチ講がきっちりと法律で定義されているので、マルチ講に相当しないと強弁することもできます。違法か合法か判例ができていない、といったところでしょうか。
ミサ：だったらノープロブレムじゃないの〜？
ＪＵＮ：しかし、アメリカでは犯罪なのに合法とか、確実に儲かるとか事実と違う甘言を述べて相手から金を集めることで、既に詐欺罪が成立します。それ以前にネチケット違反として、この手のメールはインターネットでは嫌われているんです！
ミサ：ネチケット？　なにそれ？
ＪＵＮ：ネットワークにおけるエチケットのことです。先程、ＭＬＭが成立したら４代目の子供で１万人といいましたよね。
ミサ：８代目で１億人ね。
ＪＵＮ：だから無理だって。まず、４代目の人がそれぞれ２０００通づつメールを送ったら、２千万通ものＭＬＭメールがインターネット上にあふれちゃいますよ。５代目なら２億通です。
ミサ：それがどーしてプロブレム？
ＪＵＮ：このメールでは送信にそれほどお金がかからないと言ってますが、そんなにメールが流れたら受信する側にコストがかかっちゃいます。電話代や接続料だってバカにならないし。
ミサ：このメールを出すのは今回限りだと書いてあるわよん。
ＪＵＮ：出す側が１万人いたら、１万通届いても不思議じゃないでしょう！　不幸の手紙と同じ理屈ですよ。大体、その前にメールサーバがパンクしちゃいます。これは実質的なチェーンメール、メール爆弾でもあるんです。ネチケット違反ですよ。
ミサ：なんでこういうことをすんのかしら。
ＪＵＮ：インターネットマルチ講をやると、初代とか二代目の人はぼろ儲けなんですね。まだそれほど参加者も出てこないでしょうから、この程度のロジックも分からないカモもたくさんひっかかるでしょうし。また子供の参加者も、強制的に入会を勧められたわけでは無く自分で判断して参加したという負い目がありますからねー。しかし、マルチ講はいつか必ず破綻します。これ、始めた人は今頃笑いが止まらないんじゃないでしょうか。
ミサ：うーん、もうミッシングなのかー。あ、そうだ。こうすれば儲かるじゃない。ミサちゃんたらなんてジーニアス。
ＪＵＮ：へ？　なにをやってるんですか、ミサ様？
***** レポートの注文先 *****
◆”REPORT #1”の注文先： (現金書留 手数料500円)
〒330  東京都雷凰区　雷凰郵便局留
　ピクシィ　ミサ

※メモ用紙に「名前・E-mailアドレス・レポート番号」を記載して同封すること

◆”REPORT #2”の注文先： (現金書留 手数料500円)
〒330  東京都雷凰区　雷凰郵便局留
　ピクシィ　ミサ

※メモ用紙に「名前・E-mailアドレス・レポート番号」を記載して同封すること

◆”REPORT #3”の注文先： (現金書留 手数料500円)
〒330  東京都雷凰区　雷凰郵便局留
　ピクシィ　ミサ

※メモ用紙に「名前・E-mailアドレス・レポート番号」を記載して同封すること

◆”REPORT #4”の注文先： (現金書留 手数料500円)
〒330  東京都雷凰区　雷凰郵便局留
　ピクシィ　ミサ

※メモ用紙に「名前・E-mailアドレス・レポート番号」を記載して同封すること
ミサ：ほら、こうすればカモが１０人集まるだけで２万円、確実にマネーをテイク・イット・イージーできてミサちゃんミリオン・ダラーよん。
ＪＵＮ：だからやるなっちゅーとろーがあ！




ＭＬＭについては、以下のページに詳しいことが書かれています。
ネット時代の Public Enermy Cararia


初出：'97/10/15 http://www.3web.ne.jp/~junhelm/talk/talk_03.htm