[２５話] [感想と考察] [ホームページ]

２６話　やったね大勝利！　恋も魔法もサミーにおまかせ


　蛍雪、贈る言葉、卒業、いろいろ言いたいことはありますけど、ついにサミーも最終回を迎えてしまいました。シリーズ一番のクライマックスを２０話前後にもってきたためか、普通はシリーズ最後はシリアスにせめるのがセオリーなのですが、サミーは最後までギャグでしたねー。とってもサミーっぽくて良かったと思います。エンドレスなオチもらしかったし。ただ肩透かしギャグは、ちょっとアレでしたね。
　では、サミー最終話「やったね大勝利！　恋も魔法もサミーにおまかせ」の速攻感想行きます。


○今回は状況説明

　太陽の引力圏に入り、地球の最後まであと２時間という緊迫感あふれるシチュエーションを鷲羽ちゃんが説明します。最初は先週までと同じ前回までのあらすじかと思いましたが、いきなり本編の１シーンにひきずりこんだのね。


○「魔法少女プリティサミーは、僕の娘は伊達じゃない！」

　そりゃサミーはエイミーじゃないもんね……。あああ、ただの冗談です(^^ゞ
　しかし、いつの間にサミーの正体をに気付いたんだろう、ジョニーは？


○今回のタイトルカット

　最後のタイトルカットは、シリーズ序盤によく出て来たあの熨斗袋なカットでした。なんとなーく嬉しい。


○「魔法の川に流されて、通りがかった地球人に拾われたのです」

　前回からの引きを受けて、砂沙美が妹だと言う露美御の話。……すると砂沙美はジュライヘルム人か？
　しかし魔法の川に流されて通りがかった地球人て、銀次はジュライヘルムにたまたま通りがかったことがあるのだろうか？　ありえそうで恐い(^_^;)


○「その証拠に、あなたの髪の色は、青い」

　……言われてみれば。これで砂沙美ちゃんの髪の色は、生まれついての青色だと分かりましたね。サミーは大ショックです。
　しかしそんな事いったら映美ちゃんは茶髪だし（不良よー）、このはちゃんは緑色だぞ。
　そう言えば昔、砂沙美ちゃんの髪の色はなぜ青いか、さくらんぼくらぶが研究発表していたことがあったなあ。哺乳類には、青色の色素は無いんだそうだと(^_^;)


○「そんなビッグジョークに騙されてどうすんのよ！」

　ああーい、ミサの飛び蹴りツッコミ。こういうところ全然変わってないなあ。２話でも変身決めポーズ中に後ろから蹴り入れてたし。体を張ったギャグでは、サミー＝ボケ、ミサ＝ツッコミという図式はシリーズ通して全然変わらなかったのね。
　しかし、前回から引いといてただの肩透かしか、露美御様(･.･;)　まあ、全然伏線が無かったのにいきなりセリフで出てきたので唐突で不自然な印象を受けてたのですが、ただの口先三寸だったのね(^_^;)


○「あれは」「Ｍ・フィールド」

　露美御様の作ったＭ・フィールド。「天地無用」で阿重霞が結界を張る時のように木片（？）がでてきましたねー


○「分かりませんか？　今のような地球人の行動が、私(ｱﾀｸｼ)を破壊に走らせるのです」

　なんだかイデオロギー対決の様相を呈してきましたねえ。文明に頼り自然を破壊してきた地球人。もともと一つだった地球とジュライヘルムは、二つに分裂した文明の邪悪な部分を全て地球が受け継いだのだと露美御は言っています。だから地球の悪い部分にジュライヘルムが侵されないよう、地球を破壊するのだと。
　でも、そのジュライヘルムを現在荒廃させているのは露美御様ご自身なんだけどねえ。


○「私(ｱﾀｸｼ)がどれだけ魔法少女として活躍しても、争いは絶えることは無かった」

　露美御は実は昔、魔法少女で、地球人だった。地球人だったのはなんとなく分かっていたからいいとして魔法少女だったのは、なんかこれも唐突な印象をぬぐえませんねえ。しかし、だからこそ露美御は地球を憎んでいたのね。可愛さあまって憎さ１００倍状態ですな。サミーとは違って、天秤を元に戻すことは出来なかったのだろーなあ。あの性格じゃあ。


○「好きな子が住んでる星だからさぁ！」

　サミーたちを助けるために露美御の妨害をする留魅耶くん。地球人でも無いくせに邪魔をするのはなぜと聞かれて、こう答えます。
　いやー、真っ赤になるるーくんが可愛い。美紗緒の仮面を頭に付けてるミサも、るーくんをからかっている場合じゃないでしょうに。


○「ありがとうか。サミーったら今までのこと何にも分かってないのね」

　露美御のＮＴシステムの居場所を執念でサミーに教える裸魅亜様。ありがとうと礼を述べるサミーに裸魅亜は複雑な気持ちを抱いていますね。
　実際、美紗緒をミサに仕立ててサミーの邪魔をしてた黒幕は裸魅亜ですから、そのことを砂沙美が知ったらどういう行動を取ったでしょうか。シリーズ終盤を露美御との対決に当てたため、裸魅亜と美紗緒、裸魅亜と津名魅の関係の決着が脇にどけられてしまったのは残念です。これは一度、映画版でもなんでも作ってきちんと清算して欲しいなあって、エヴァ○ゲリオンかい？


○「露美御、あたしを怒らせたらどうなるか、見てらっしゃい」

　とはいっても、魔法力を吸い取られているために這ってしか進めない裸魅亜様でした。手足の指だけで前に進んでいる裸魅亜がおかしいです。


○「ＮＴシステム発動、出力全開！　プリティ・アターック！」

　露美御のＮＴシステムには強力な結界が張られていた！　露美御の用意周到さが伺えますねえ。もちろんＮＴシステムはジュライヘルムを制圧した露美御の生命線とも言えるわけですから、幾重もの防御陣を張るのは当然なわけですが。
　これが裸魅亜だと、絶対にどこか抜けていたりするんだよなあ。最後の敵に露美御を当てたのは、むしろ当然か。
　しかし、結界を壊すのにエネルギーを使い果たし、肝心のＮＴシステムを破壊する魔法が残らなかったのは悲しいねぇ。


○ピンチな地球のシーン。

　ほのかママは冷蔵庫を開けて涼をとってますが、その冷蔵庫にあったビールが、「やってやるぜ」……まさに銀次パパに相応しいビールですね。
　あと水没した都市で広人とこのはが救命ボートに乗ってばててるシーンで、半身だけ体を浮かせて流れている学生がいましたね。私はあれを見て、もしやエルハザードの水原誠か、と思っちゃいました。だってよく似ているもん、ＴＶ版エルハのエンディングアニメに。


○「こうなったら」

　バトンをＮＴシステムにぶつけて物理的に破壊しようとするサミーだった。まあサミーらしいけど、汗かいたり、怒りしわを寄せているＮＴシステムがとってもキュートだった。
　結局バトンにひびが入る代わりにＮＴシステムの機能を停止させることに成功しましたけどね。


○「魔法砲には既に充分エネルギーがチャージされています。狙いはもちろん、地球」

　ＮＴシステムを破壊しても、まだあきらめていない露美御様。このままでは地球壊滅を阻止されるのは必定ですから、地球破壊を早めようとしたのだと思います。地球破壊を阻止するために、サミーとミサが戦艦の前に立ちふさがりますが。なにぶん相手は超巨大な魔法砲。阻止できるか？


○「魔法少女は、ネバーギブアップよ」

　うーん、今回の名台詞でした。そうだ、魔法少女は、決してくじけないぞっと。


○「みんなが力を貸してくれた」「祈っててくれたわ」

　露美御の魔法砲の魔法光弾を吸収したサミーとミサ。ジュライヘルムのみんなが、地球のみんなが祈る気持ちが魔法となり、それは鷲羽のＮＴシステムを通じて、サミーとミサに巨大な力を与えてくれる。それは、全ての人々の心が通じ合った瞬間だった。


○サミーのバトンの羽根が伸びて、巨大なハート型に

　みんなの想い、みんなの願いを吸収して、巨大なハートマークを形作ったサミーのバトン。魔法と科学が完全に融合したと興奮している鷲羽、あの光こそ、進むべき道だと女王らしく述べている津名魅。そして現実を決して認めない露美御。
　露美御にとっては今までの自分を否定されることだから認めたくないのはわかりますが、それでもねえ。誤ったイデオロギーに凝り固まった人間は救いがたいという見本ですな、こりゃ。


○「露美御ー！　絶対に、絶対に泣かしちゃるー！」

　魔法が復活して元気１２０％になった裸魅亜様。さっそく猛爆ダッシュして露美御に殴り込み、露美御を拉致します。うーん、やっぱりダシにされた上魔法を吸い取られた恨みは大きかったか。裸魅亜らしいです。
　で、裸魅亜、露美御、魎皇鬼、留魅耶の４人は魔法戦艦から脱出（？）しますね。


○「プリティ・セクシィ・ファイナル・コケティッシュ・ボンバー」

　全編を通じて最大のコケティッシュ・ボンバーは、露美御の魔法戦艦を飲み込む。しかしひびの入ったバトンではそれだけの魔力に耐え切れるはずもなかった。次々とひびの入るサミーのバトン。だからサミーは叫ぶ！


○「お願い魔法のバトン！　みんなのために、もうちょっとだけ頑張って。お願い！」

　とても耐え切れそうに無い魔法のバトンに、サミーは叫ぶ。しかし魔法戦艦を倒しただけで、もうダメだと覚悟を決めるサミー。そこにバトンの声（第１１話参照）が聞こえてくる。「大丈夫です」と。
　コケティッシュボンバーは正面にあるジュライヘルムを飲み込み、そして……。
　しかし魔法のバトンの声が、今回は１１話と違って横山智佐さんじゃ無かったような。


○「ありがとう、魔法のバトン。サミーは頑張ったよね。みんなを守れたよね」

　ついに魔法のバトンはくだけ、魔法の力は太陽系全土に及んだ。死を覚悟したサミーのモノローグが、なんとなく嬉しくもあり悲しくもありました。


○救われた地球とジュライヘルム。しかし……。

　太陽から脱しジュライヘルムと双子星に戻った地球。魔力が戻り元の美しい世界に戻ったジュライヘルム。しかしサミーとミサは行方不明に。


○「あきらめるのは早いわよ」

　行方不明になった砂沙美ちゃんと美紗緒ちゃんを必死になって探している魎皇鬼と留魅耶。そこに声をかけたのは……声からすると裸魅亜ですね。


○「謝ったらダメ。あたしね、みんなの役に立てて嬉しいの」

　魔法が解けて普通の少女に戻った砂沙美ちゃんと美紗緒ちゃん。最後の魔法の反動で宇宙に飛ばされちゃったと美紗緒ちゃんはいいます。Ｍ・フィールドのおかげでまだ生きてはいますが、それもそろそろエネルギー切れ。
　美紗緒ちゃんを巻き込んだことに責任感じている砂沙美のようですが、美紗緒ちゃんは「謝ったらダメ」といいます。これを見て２０話のサミーの「謝ったらダメだよ」のお返しかと思うと嬉しくなりました。自分のことに精一杯だった美紗緒ちゃんが、みんなの役に立てて嬉しいとまで言ってるのですから。
　しかし宇宙なのにどう見ても上下があるのは、Ｍ・フィールドの力でしょうか(笑)


○「砂沙美ちゃん、お願いがあるの。あたしの初めての演奏会、聞いてくれる」

　最後を覚悟した二人。死を待つのみの二人にとって美紗緒ちゃんのピアニストになりたいという夢がかなえられない。だから最初で最後の演奏会を行うことにした美紗緒ちゃん。聴衆は砂沙美ちゃん一人のソロ。歌う歌は２１話の学芸会で歌った
『こころのつばさ』
　美紗緒ちゃんにとって、これ以上の演奏会はこの先一生有り得ないでしょう。


○「砂沙美ちゃん、アレ！」「魔法の、魔法の光だ！」

　二人を探しに、津名魅と裸魅亜、魎皇鬼と留魅耶が来てくれました。やはり裸魅亜の魔法の力でしょうか？　破顔している留魅耶をぽんぽんと叩く、裸魅亜がいい味だしています。


○「津名魅さん、地球は、地球はどうなったんですか」

　助けてもらった津名魅に、地球の運命を尋ねる砂沙美ちゃん。津名魅が指し示した方向には、青い地球が……。
　さらに鷲羽ちゃんの太陽系探査ロケットとエンデバーを合体してガムテープで張りつけた宇宙船で、銀次パパと鷲羽ちゃんが挨拶します。しかし、無線を使わないでよく話が出来たものだなあ。


○「お別れだ、砂沙美ちゃん」

　使命を果たした魎皇鬼は、これで砂沙美ちゃんとはお別れ。留魅耶も帰らなくてはいけない。ずっと一緒におられるかと思った砂沙美ちゃんでしたが、いずれ別れの時は来ます。


○「砂沙美ちゃん、ジュライと地球の人々が本当に理解し合えた時、必ず会いに行くよ」

　しかし魎皇鬼は約束します。必ず会いに行くと。それは明日のことかもしれないし、遠い未来のことかもしれない。しかし、再開を約束して指切りします。
　留魅耶も美紗緒ちゃんと約束します。しかしいくら裸魅亜にどつかれたからって、事故だからって許せないなあ、ほっぺにキスは。広人、完全にふられたな、お前。


○「それから、いろんなことがありました」

　津名魅様の女王就任の儀式ですが、１話の冠とは違って立派過ぎて似合っていませんね。後ろでお魎さんが支えていますが、お魎さんも宮仕えか。津名魅の側近じゃ、苦労しそうだよな。ジュライヘルムはこれから呑気な世界が続くのでしょうね。
　ジュライヘルムと地球のお偉いさんの話し合いですが、あの大ちゃん補佐ちゃん（アメリカの大統領と補佐官、７話参照）と裸魅亜様との会談ではまとまるものもまとまらないのでは。両星の関係が、ちょっと心配です。
　みんなが魔法の力を少しずつ仕えるようになったりというのですが、広人とこのはちゃんの間の関係はなかなかまんざらでもなさそうですね。映美ちゃんのアンテナをヒマワリにする健二もナイス。しかし映美ちゃん、まだエイミーから戻れないのかな？
　ジュライヘルムと地球が友好関係を結ぶ日も近そうですね。


○数ヶ月後の海の星小学校

　広人とこのははできちゃったみたいですね。やっぱり恋はアタックする女の子が主導権を握るのかな？
　健二はエイミーを檄写。しかしカメラ目線でポーズをとる映美ちゃんも慣れたみたいですね。あの衣装はずっと脱げないままなのかな？　実は露美御は映美ちゃんに、人体改造を施していたとか(^_^;)


　感想が長くなったので次の発言に行きます。

初出：'97/03/28 Niftyserve FANTVS MES( 8) #072,#073

[２５話] [感想と考察] [ホームページ]