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２５話　ＮＴ（ニューテクノロジー）


　話もいよいよクライマックス！　ラス前に向けて謎が次々と解き明かされ、それがまた最後の謎を提示します。結構美男子だったりょーちゃんにサミーもどぎまぎ。露美御さまとサミーの意外な（でもないか）関係に、視聴者の私もびっくり。サミーとミサのマジカルデュオ結成は、お約束過ぎて泣かせます。
　では、速攻感想いきます。


○前回までのあらすじ

　今回はが砂沙美ちゃんを中心に、それこそ正真正銘の「前回までの」あらすじを行ってくれました。砂沙美ちゃん、魎皇鬼、露美御、美紗緒ちゃん、留魅耶、鷲羽ちゃん、銀次パパと、次々とセリフを被せてにぎやかですね。とても地球とジュライヘルムの危機という切迫したシチュエーションだとは想えません。もっとも、だからこそのプリサミなんだけどね。


○今回のタイトルカット

　今回は電子回路そのものをバックに持って来ましたね。今までの科学や魔法は１６ビット部分が残っているけれど、ＮＴシステムは完全３２ビット化を果たした魔法科学ということでしょうか？


○「りょーちゃん、それってどういう……え゛ー！！」

　いきなり登場、少年型魎皇鬼。ゲーム版とは違ってＯＶＡ天地無用！の人型魎皇鬼に近いデザインですね。もっとも男の子らしく髪は途中で切っていますけど。実は人間だった魎皇鬼に砂沙美はパニクッてますね。
　しかし「お休みのキス」「一緒にお風呂」は分かるとして、「ケーキの盗み食い」はあまり猫→男の子に関係無いような気もするんだけど。


○「だって、猫の姿じゃなかったら、砂沙美ちゃんのウチにおいてもらえなかったじゃないか」

　ここらへんの設定は、ＯＶＡ／小説版とは違いますね。ＯＶＡ／小説版では地球の魔法エネルギーが少ないため、動物の姿じゃないと体を維持できないという話でしたが、ＴＶ版ではそんなことは無いのかな？　第１話では……どうだったかな？


○今週の……メカ・モンスター？

　サミーと魎皇鬼を迎え撃つため、露美御はＮＴシステムを作動させてイカ・モンスター軍団を作り出します……が、これってラブラブモンスターではもちろんないし、ラブリィモンスターとも違いますよね？　メタリックな球体から生まれたモンスターですし、アニメ雑誌ではメカ・モンスターと言ってましたけど……。
　そういえば露美御の使う能力はメカがらみなものが多く、まともに魔法を使ったところを見たことがないのですが、魔法の国の女王候補のくせにどういうことなんでしょう？
　それはともかく、最低８体はイカ・モンスターが登場してました。額に付いている紅葉模様はなんだろう？　あとで確認したら……
　・サミーのコケティッシュ・ボンバーで４体倒した。
　・魎皇鬼の魔法で１体倒した。
　・ミサの登場で１体倒した。
　・ミサのピクシィ・セクシャル・ファイヤーで３体倒した。
　・ミサのセクシィ・ブーメランで１体倒した。
　・サミーのプリティ・ダイナマイトで２体倒した。
　・ミサとサミーの合体技、プリティ・ホームランで３体倒した。
　・最後の１体を一刀両断にして倒した。
　全部で１６体いた勘定になりますね。露美御様も情け容赦しないな……。


○歌詞の変わったミサの歌

　第３話にもジュリアナライクなステージで歌を歌っていたミサ様ですが、今回は歌詞を変えて登場です。まあ、敵だったミサが味方になったわけですから、歌詞もそれに応じて変わりますよ……ね？


○「大丈夫よるーくん。ミサがいれば全ての事件は解決間違いナッシング！」

　ああ、スペースシャトル・エンデバーがアルカディア号になっている！　ああ、ミサがキャプテン・ハーロックに！！！　あんな舵輪をつけてミサがハーロックになって操舵している！　しかも宇宙でマントがたなびいている(笑)
　なんでミサはあんなネタを知ってたんだ？


○「精神文明と物質文明のより良き融合を果たさないと、魔法の国に未来は無いってことが」

　ずっと昔に建てた建物を、魔法の力で維持して来たジュライヘルム。２１話で魎皇鬼が言っていた、「魔法はまやかしの力」と言う意味が、ここで明かされて来ますね。
　地球なら崩れかけた建物は補修するか立て直すしかないけど、ジュライヘルムでは魔法で見せ掛けを維持できる。しかし魔力が切れると維持できなくなる……。おそらくジュライヘルムでは現状を維持するためには、まやかしでしかない魔法のさらなる供給と発展が必要だったのでしょう。そのために本質である物質はおざなりにされ、ジュライヘルムは精神世界に沈んだ、と。
　すると魔力を吸い取られた津名魅たちが立ち上がることすらできなくなったのは、津名魅たちジュライヘルムの住人の体は、肉体部分がほとんどない、おそらく魔力で構成されている精神体みたいなものだからでしょうか？
　私たちの地球が現在、物質文明の息詰まりを感じているように、ジュライヘルムでも精神文明に息詰まりを感じていたのでしょうね。


○「うん、りょー…くん」

　ずっとかわいい猫だと思っていた魎皇鬼が実は自分より背の高い少年（しかもけっこう美形(^_^;)）だと知って、なんとなく意識しまくるサミー。緊迫した状況なのになんかラブコメやってますねー。両肩を捕まれてじっと見つめられたら、突き飛ばすし……、キューティハニーの歌詞（作詞：クロードＱ）やってるし。


○「みなさん、魔法少女プリティサミーが地球を救ってくれるまで、頑張ってお勉強しましょう」

　太陽に近づきすぎた地球では、真夏のような状況だった。普通こんな状況に陥ったら休校になるもんだけど……みんな水着に着替えて、結構呑気ですねえ。やっぱり、小学生の本文は勉強……なのかなあ？


○「びっくりしました？」

　倒れてムンクのように干からびてしまった津名魅様のお顔……かと思ったら仮面なのですね。どこまでも呑気でお茶目な御方だ。


○「あなたがたはこの神殿で、センチメンタルカンガルーになってもらいます」

　またもでた露美御様の意味なしギャグ。やっぱり意味は無かったのだった。


○「うわぁー、変身が解けちゃったよう！」

　露美御のＮＴシステムに魔力を吸収されたサミーは変身が解ける！　普通の小学生に戻った砂沙美ちゃんにはイカモンスターは相手に出来ない！　魎皇鬼も魔力を吸い取られて足腰が立たなくなっている！
　うーん、ピンチですね。


○「普通の人間には感じないのよ」

　これは……キャサリンは普通の人間ではないということでしょうか？　もしかしたら彼女もジュライヘルム関係者？　それとも同じＮＴシステムを開発した者同士、ＮＴシステムの動作を関知できるのでしょうか？
　しかし……ジョニーは普通の人間だとは思いたくないな(^_^;)


○「ＮＴシステムよ」

　鷲羽ちゃんのＮＴシステムは、露美御のとは違ってとてもコンパクトですね。さすがは天才！　それとも機能に差があるのでしょうか？


○「正義と友情と愛をしょって立つ、華麗で素敵な魔法少女ピクシィミサ」

　砂沙美ちゃんたちのピンチに出て来たミサ。うーん、改心してもやっぱりミサ様はミサ様だ。砂沙美ちゃんを前に、正体がバレてても調子は変わりませんね。やっぱりミサはこうでなくっちゃ。
　おまけに前回は空き缶を踏んづけて転んだお間抜けぶりを披露してくれたのに、今回はジャンプして技を放ち、体をひねってニ回転宙返りを行って１０．０だ！　決めるべきところでは決めてくれますね。


○「ああ、るーくんよ。だたの友達」

　砂沙美への紹介であっさりと友達扱いされて、留魅耶も立場がありませんな。留魅耶がいじけるのも分かる気がする。


○デジタルカメラ、ＧＰＸ−ＲＸ

　デジタルカメラ（あるいはハンディデジタルビデオかもしんない）でサミーにメッセージを伝える鷲羽ちゃん。鷲羽ちゃんのＮＴシステムも魔法を吸収するという、露美御の物と同じ効果を持つ魔法吸収システムだった！
　実際、歴史上でも同時期に二人の科学者が同じ物を別々に開発した例はありますから（たいていどちらか一方は発明者の名誉にあずかれないことになるけど）さして不思議じゃないけど……やっはなんで同じ物なのかっていう疑問が残りますね。
　魔法吸収システム自体は、ラジオドラマ１版でも鷲羽ちゃんが「魔法エネルギーを取っちゃうもんねメカ」を使ってたから２度目の登場となるわけですけど、ＴＶではここまで重要な役割を担うなんて思いませんでした。


○ＮＴシステム始動！

　サミーのバトンにＮＴアタッチメントを取り付けて、「マジカル・サイン」の合言葉で地球に信号を送るＮＴシステム。
　地球では南海にある鷲羽のカニ・メカ内部で、鷲羽ちゃん親衛隊（＜ＴＶ版天地ネタ）がＮＴシステムを作動させる！　この魔法発射手順がもうヤマトの波動砲そっくり！　思いっきりにやりとしましたね。「鷲羽名物」と書かれた巻き物の上にあるマークやターゲットスコープの前にあるピストル型発射装置はパイオニアＬＤＣのものだし（＜内輪ネタ）。
　もう、ここら辺のネタはすごかったです。
　親衛隊はＴＶ版天地とは違って８体は登場したので、小林優子さんだけではなく、横山智佐さんや水谷優子さんなど他の女性陣たちも声をあててましたね。


○「魔法少女プリティサミーＮＴ」

　おおう、きっと今までのサミーは１６ビットコードが部分的に残っていてペンタプロでは効率的に動かせないのに対し、サミーＮＴは完全３２ビット化されていてってこれはさっきもやりましたね。


○「魔法は人の魂が具現化された、精神物質の集まりだってことにね」

　銀次パパに対して解説を施す鷲羽。魔法とは人の魂の具現化であるため、人の純粋な心、思いや願いを実現させる。鷲羽の述べる魔法の正体に、私も感心しました。だから地球にも魔法の物質があり、地球から魔法を持って来れるわけですね。
　それにこの説明なら、精神世界に埋没したジュライヘルムの住人がほとんど精神体であるという推論も説得力を持ちます。うーん、おちゃらけているようで、その実５％ぐらいは緻密な構成を練っていたのですね。ＴＶ版サミーが今までのサミーの集大成であるということが、よく分かります。


○「頼もしいですわ、プリティサミー」

　復活したサミーとミサのマジカルデュオ（＜小説版より。ＴＶ版の設定ではない）の八面六臂の活躍により、次々と倒されていくイカ・モンスターたち。しかし、相変わらず立ち上がれないのに呑気にお茶をすすっている津名魅様は大物なのかただの○○なのか……。


○「これは大変なことになりました」

　……これは小説５巻で古畑じゃない、新畑任三郎がやっていった暗闇の中のモノローグでは？　うーみゅ、「警部補・古畑任三郎」は見た事ないから面白さが少し分からなかったのが残念です。
　今度レンタルで借りよっかな？


○「ジュライヘルムの露美御でした」

　それはいいとして、足元に転がっている干物みたいな物体はなんなんだ？
　ああ裸魅亜さま、魔力を奪われてしおしおのプーに干からびたあなた様のかつての威厳は一体どこへ？


○「ＮＴシステムを鷲羽ティチャーが応用して作ったＭ・フィールドよ」

　しかし、ホントに用意がいいですね、鷲羽ちゃんは。露美御が再び魔法を吸い取ろうとしてＮＴシステムを作動させても、アタッチメントにあるＮＴボタンを押すことで対ＮＴシステム用のバリヤー、Ｍ・フィールドを張ることができる。さすがは天才！


○「キャサリン、あれはなんだい」「戦艦……？」

　なんと、露美御のいる秋の間（字、これで正しいですよね？　まさか「空きの間」じゃないよね）ごと、露美御の魔法砲が盛り上がって宇宙戦艦になっちゃいました。もうやってることはほとんどＳＦ！　露美御って、ホントに魔法使い？　ジュライヘルムに亡命して来た科学者だったりして。


○「プリティ」「テレポート！」

　魔法戦艦でジュライを出港した露美御を追ってテレポートするサミーたち４人。
　サミーはまだ瞬間移動魔法を使えないはずでしたが、まあミサが強力してくれれば四人分のテレポートはできるでしょうね。なんたってミサは、アメリカにもテレポート出来るのですから。


○「頑張ってください。宇宙の平和はあなたたあぁっ……あなた達にかかっています。ああ、ふらふら」

　最後は女王らしく、シリアスにまとめようとする津名魅様。しかし魔力をほとんど奪われてしおしお状態なのに無理して立ってるから全然決まりませんね。しかし最後に倒れる時にもピースサインを忘れないとは、どこまでもお茶目な御方だ。
　……プリサミの津名魅様はなんかシリアスが全然似合いませんなあ。


○「プリティサミー、いい河合砂沙美。私の妹」

　なんと、最後の最後になって新たな謎が！　ジュライヘルムの魔法使いである露美御がなぜに砂沙美の姉なのか？　砂沙美本人ですら知らなかった姉の出現にサミーもびっくり。いつの間に不倫したんだ、銀次(笑)
　と、冗談はここまでにして、もし本当に露美御が砂沙美の姉だとすると、露美御はもともと地球人だったという推論が成り立ちますねえ。だとするとＮＴシステムの影響をほとんど受けないのも納得が行きますし、使う能力がどことなくメカっぽいのも、地球の科学知識を応用して作り出したものと考えることができます。しかし１０年前後年上の姉と思われるから……、ちょうど銀次がゴジンジャーで悪花仮面のバイトをしていた時に出来た子供と言う計算になりますね。ほっきゅんがときめかしていたころに誰とやってたんだ？
　と、関係無いけど露美御の地球名は阿重霞だったりして。


○「あー、お姉ちゃんが魔法少女になっちゃったよ」
　「ああ、映美。どうして魔法少女なんかに」

　魔法少女からの戻り方を知らないエイミーこと映美ちゃん。家でご飯をやけ食いしてますね。しかし校則にうるさい性格の映美ちゃんの家族ですから、やっぱり堅苦しいのかな？　魔法少女になっただけであれだけ泣くんだから、魔法少女＝不良少女ぐらいの認識がありそうですね。
　このシーンはにやりとさせられました。でも映美よ、みんなが学校にいるのに自分は登校しなくていいのか？


　エンディングを見たら、脚本はくろらさんでした。いやー、やっぱりくろらさんはパロディギャグが最高です。さて、次回でいよいよ最終回……とおもったら、エンディングでガンダム＆Ｚガンダムパロやってるしぃ〜(^_^;)
　「『光る宇宙』にサミーは、『時の涙を見る』」
　これぞ、サミーはガンダムだという証明ですね（っておひおひ）。

初出：'97/03/21 Niftyserve FANTVS MES(14) #888

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