大運動会リレーＳＳ

〜“光”を超える者たち〜

原案：ＪＵＮ
じぇいそん
著：ＪＵＮ



　来るべきネリリクィーンの襲来に備え、地球の某所にて猛特訓に励むあかりたち地球選抜チーム（＋α）と校長およびミラクル。だが、そのチームワークはお世辞にも良いものとは言えなかった。
クリス「あかり、私たちの友情は永遠だ」
一乃「あかり、うちと走らんかい！」
あかり「いっちゃん、クリス……。どっちも大切なお友達だよ」
クリス「ガガーン。ただのお友達か」
一乃「あかり、大学衛星でまた変な友達つくってきたなあ」
クリス「変ではない」
一乃「十分変や！！」
アンナ「あのぉ〜、修羅場ですよね」
一乃「あかり、こっちきや！変が移るで」
ターニャ「ターニャもあかりが好き。あかりもターニャの事好きか？」
あかり「ターニャ、このややこしい状況で、さらにややこしくすること言わないでー」
クリス「あ、あかり・・・ターニャまでか・・・(--)ｸﾗｯ」
アンナ「じゃ、じゃぁ・・・４０分ほどトレーニング行ってきますね」
ミランダ「ラーリ、勝負だ」
ラーリ「お前にだけは負けない」
一乃「あっちはあっちで、何か怪しいことゆうとるで」
マーシャル「なんであたしに、声をかけないアルか！？」
ターニャ「ある？」
マーシャル「あ、いいえなんでもありませんわ、おほほほほ」
ジェシー「ちょっと、私を忘れているんじゃないでしょうね！」
アイラ「問題ない。お前は私の代理だ」
アイラ「私は今運動できないのだ」
ジェシー「何でよ？」
神父「ジェシー、光は見えたかね」
ジェシー「ああ、まぶしいわ、神父様の頭が」
ターニャ「あかり、ラバンダの神に祈る」
あかり「こうやって踊るの？　＼(^^＼)(／^^)／＼(^^＼)(／^^)／　で、何の神様なの？」
ターニャ「ラバンダ、求愛の神様。きっと素敵な相手が見つかる」
あかり「・・・だから、それじゃぁ解決にならないんだってば」
一乃「あかり、苦しくなったら、うちが支えてやる。馬鹿にされたら、怒鳴ってやる。だからうちと一緒に行こう」
クリス「とかいいつつ手を握ってどこに行くのだ？」
一乃「あぁ、あの暗がり・・じゃない。月にだ」
あかり「いっちゃん・・・(/_;)」
エリック「ミラクル、こんな調子で本当に奇跡は起きるのかね？」
大佐ヱ門「問題ない。私はミスターミラクルだ！」
　問題あると思うぞ。
ネリリ人「ワハハハ・・・ワレワレハねりり星人ダ。チキュウジン」
一乃「あ！　あのＵＦＯは！！」
ジェシー「そんな、もう来たというの！？」
ネリリ人「コレガチキュウジンノ生態カ・・・。チキュウジンハ同性愛ガ生殖ノ基本形態ナノカ・・・？」
一乃「ちがーう！」
クリス「ちがうぞ」
アンナ「ちがいますぅ」
アイラ「問題ない」
ネリリ人「ねりりくぃーん様ハ、チキュウジン最強ノあすりーてすヲ探シテオラレル。最高ノあすりーてすハねりりくぃーん様ノオ側ニ仕エサセテモラエルノダ。当然ソコニハ夜ノ仕事モアル」
クリス「なんで私が」
一乃「何でうちが」
アンナ「いやですぅ」
アイラ「問題ない」
ネリリ人「オ前ラ何カ勘違イシテイナイカ・・・？　夜ノ仕事トハくぃーん様ノ警護ノコトダ」
クリス「・・・」
一乃「・・・(--ﾒ）」
アンナ「・・・良かったぁ」
アイラ「問題・・ない」
　チャンチャン！
あかり「どうしよう、こんなに早くネリリ星人が来るなんて聞いてないよ〜！」
巴(回想)『あかり、走った後が道になるのよ。さあ、走りなさい』
あかり「ネリリクィーンに仕えるなんて、なんかいや」
ネリリ人「ねりりくぃーんサマニサカラウトハバカナヤツメ・うちゅうおんどでもクラエ！！」
クリス「ああ、変な顔だ」
ジェシー「変な顔ね」
アイラ「変な顔だな」
アンナ「ああ、いや〜ヾ(;_;ヾ)(ﾉﾞ;_;)ﾉﾞヾ(;_;ヾ)(ﾉﾞ;_;)ﾉﾞﾁｬﾝｶﾁｬﾝｶ」
ネリリ人「ワハハハ・・・オモイシッタカ」
謎の声「まちたまえ！」
ネリリ人「ム・・、コノワザトスギルホド爽ヤカナ笑顔ワ？」
謎の声「うちの生徒たちに手出しはさせない」
　そこにいたのは、大学衛星の体操着を着た校長、グラン＝オールドマンだった。
ネリリ人「ウン？　キサマワ・・・オトコジャナイカ・オトコハイラン！！」
あかり「校長先生、そのカッコ・・・(･_･;)」
校長「今の私は校長ではない。大学衛星女子校生徒、グラン子だぁ！」
あかり「レオタードがもっこりしてます・・・(x_x)」
　見・・見たくない、ぜ〜ったい見たくないぞぉ！
　モノリス並みの破壊力だ、きっと！
グラン子「きみ、細かい事を気にしていては立派な宇宙撫子になれんぞ」
ネリリ人「我々ハ気ニスル。連レテイケ・・・」
グラン子「こら、勝負はまだ始まっておらんぞ！」
　ずるずる・・・
　ネリリ星人に連れていかれるグラン子だった。
クィーン「ふふふ。この星の人間はなかなか元気があっていいわね」
あかり「何、この声」
ネリリ人「オオ、我ラガ女王、ネリリクィーン様ノゴ到着ダ」
　空からクィーン御用達の宇宙船が降下し、着陸してきた。多くのネリリ兵が立ち並ぶとハッチが開き、ネリリクィーンが姿を現してくる。
一乃「あ・・・あれは？！」
クリス「あれがクィーンだというのか！」
アンナ「し、信じられません・・」
あかり「そんな・・・どうして」
ターニャ「あかり、あれ、まさか」
　そこに現れたのは、１７才の地球人女性の姿だった。
あかり「お、お母さん！！」
クィーン「あかり・・・大きくなったわね」
エリック「ミラクル、これはどういうことだ！」
大佐ヱ門「・・・巴」
巴「お久しぶりね、あなた」
巴「さぁ、あかり。はしりましょう・・・(^_^)」
あかり「・・・あなたはお母さんじゃない。お母さんは死んだのよ」
巴「あかり・・・あなたと走りたくてネリリの力を借りたの・・」
　おそるべきはネリリの力である。ネリリ星人の超科学力は、人類のそれをはるかに凌駕しているのだ！　その力でネリリ星人は、伝説の宇宙撫子、御堂巴を復活させていたのだ！
　でもそんな無駄なことに使う力があるのなら、アンナちゃんにへっぽこな踊りでもさせてくれという意見があったのも、事実である。
一乃「あかり、だまされるな。あんたのお母さんは、あんなに若くなかったやんか」
クリス「そうだ、精霊たちも、そう言っている」
巴「まあ、失礼な方たちね。あかり、お友達は選びなさい」
あかり「・・・だって・・・お母さんは三十越えてたのに・・十代じゃない」
　あかり、女性の年齢をあからさまにしてはいけない。
ネリリ人「フハハハハ。見タカチキュウジン。コレガねりりノ科学力ナノダ。ワレワレハ侵略スル先ノ最モ優レタあすりーてすヲ女王ニ頂クコトデ、不敗ヲ誇ッテキタノダ」
ジェシー「ネリリ星人も、案外せこいわね」
アイラ「問題ない」
　問題ないのか、ホントーに問題ないのか？
巴「さぁ、あかり。走るわよ・・・あの宇宙の果てに向って！」
あかり「でも、地面がないから走れないよ」
一乃「あほう、真面目に受け取る奴があるかい！」
巴「あまいわね、あかり・・・ネリリの力はここにあるのよ！」
　宇宙の果てに向かって道が伸びていく！　コースが出来たのだ！！
ラーリ「神崎あかり、走れないというなら、私が先にやらせてもらう」
あかり「え・・・？」
ラーリ「私も御堂巴に勝つことを目指してきたのだ。これはまたとないチャンスなのだ」
ミランダ「だったら私も行くわ。忘れないでラーリ、あなたを倒すのはネリリクィーンでも御堂巴でもなく、この私なのよ！」
巴「あなたたちは向こうに走っていなさい！あの夕日に向って！」
大佐ヱ門「巴・・・、今は昼だぞ」
巴「・・・(-_-;)」
　あ、気まずい雰囲気。
巴「・・・部下Ａ、地球を一寸まわしなさい。」
ネリリ人「ハイ」
　ぐるん！
巴「ほら、夕日よ(^_^)」
　・・・とんでもないな。
　まあ、ネリリということで。
ターニャ「ふにゃあ、第二の大転倒か」
鈴花「スケールが違うアルね」
巴「さぁあかり、行くわよ(^_^)」
一乃「ちょっとまちいや！」
一乃「あかり、行く必要ないで」
クリス「そうだ、あかり。私と一緒に行こう」
巴「あなたたち、うちのあかりを、どうするつもり？」
クリス「あかりは私と友達なのだ」
一乃「なにを、うちが一番の親友や」
あかり「(^^;)・・・みんな、ありがとう。でも私行くわ！」
あかり「あれが本物のお母さんかどうかじゃなくて、地球の為に！！」
一乃「あかりが燃えとる・・・」
クリス「あかり・・・素晴らしい」
巴「成長したわね、あかり」
一乃「あかり、がんばりぃや」
クリス「精霊たちも見守ってるぞ」
ON YOUR MARK･･･ READY･･･ GO！！


そして彼女たちは、“光”になった・・・
アンナ「だれかぁ、私の変な踊りを止めてくださ〜い」
アイラ「あ、忘れてた」
ネリリ人「ア、モウイイゾ。くぃーんガモドラレルマデノ自由ダ」
ターニャ「じゃぁ、ターニャが踊るぅ！！(^_^)」
　“光”と化したあかりと巴は、その心が繋がっていた。彼女たちは走ることによって、お互いの心よりよく分かることができたのである！
巴「成長したわね、あかり」
あかり「お母さん、ほんとにお母さんなの・・・」
巴「あかり、この“光”があるかぎり、地球もあなたにも、きっと未来に続く道があるわ」
あかり「お母さん、それじゃあ・・？」
一乃「あかり・・・どこまでいったんや・・・(T_T)」
クリス「大丈夫だ・・・あかりの心を感じる・・・」
ターニャ「ターニャは踊るぅ(^_^)」
アンナ「きっと大丈夫ですよね？？」
巴「あかり、私はあなたの成長した姿が見れただけで幸せだわ」
あかり「お母さん、それじゃあ」
巴「ネリリクィーンは私の肉体を蘇らせて自分のものにしたの。でも、私の心の“光”がネリリクィーンの“闇”を打ち払ったのよ。私が女王でいるかぎり、ネリリ星人は地球には手を出さないわ」
　ふむ、理屈はあっているな。
あかり「・・・ありがとう、お母さん(/_;)。きっと素晴らしい地球にするわ、私たちが！！」
巴「ネリリの侵略は、私が食止めてあげる。あかり、あなたはあなたの道を進みなさい」
あかり「うん！　・・・ところでお母さん・・？」
巴「なに、あかり？」
あかり「こっからどうやって帰ればいいの？」
　そう、“光”になった彼女たちはすっかりウラシマ効果の事を忘れていたのだ！！
巴「・・・あのブラックホールに入ってみるとか」
　どうする、巴！　どうする、あかり！　このままだと『トップを狙え！』になってしまうぞ！！
ターニャ「あかり、遅いぞ」
鈴花「お腹空いたあるか。この弁当いかがある」
アイラ「問題ない」
ネリリ人「ねりりくぃーん様、ワレワレハコノママドウシタライイノデショウカ」
一乃「ええい、ちいとだまっとれ！　ネリリ！」
ネリリ人「ナンダト、ワレラ偉大ナルねりりニムカッテソノヨウナ口ヲ・・　くぃーんガ帰ッタラオボエテオレ！」
　それじゃあ、負け惜しみだって。
巴「だ、大丈夫よ。光速を超えて走れば時間を逆行できるはずよ(^_^;)」
あかり「そんな、相対性理論に反しちゃうよ（泣）」
巴「あかり、深く考えてはダメよ」
あかり「わ、わかった(T_T)。やってみるね、お母さん」
巴「がんばるのよ、あかり！！」
ぐぃんぐぃんぐぃんぐぃんぐぃんぐぃん
あかり「お、おかあさん、もうだめ・・・！」
巴「あきらめないで、あかり。あなたの実力は、こんなものじゃないはずよ！」
ぐぃんぐぃんぐぃんぐぃんぐぃんぐぃん
あかり「“光”が、見える・・・でもその先なんて分かんないよ」
巴「あかり、走る先に道はないわ。走った後に、道が出来るのよ」
ぐぃんぐぃんぐぃんぐぃんぐぃんぐぃん
あかり「ああ、“光”を、超える・・・」
ぐぃんぐぃん・・・シュパン！
巴「よくやったわ、あかり・・・」
　シュパン！



　そして地球・・・。
ターニャ「あ、あかり帰ってきた」
ネリリ人「オオ、イダイナルねりりくぃーん様もだ」
二人は帰ってきた。愛しい人たちがいる、かけがえのない地球に。
巴「部下Ａ、直ちに撤退します」
ネリリ人「エ？ソ、ソンナ・・・くぃーん、ナニガアッタノデスカ？！　マサカマケタノデハ・・・」
巴「ちがうわ、部下Ａ。ぢつは・・・○×▲◇・・・だったの」
　ネリリ星人たちは去った。
　あかりたちの胸に、大いなる希望と未来を残して。
校長「行ってしまったな、大佐ヱ門」
大佐ヱ門「さよならだ、巴」
あかり「校長先生、あの・・・」
あかり「いいかげん、着替えてきてくれませんでしょうか(x_x)」
校長「・・・おぉ、そうだったな。いや、すっかり忘れていたよ(^_^)。わはははは」
　こうして地球の平和は救われた。しかし、いつまた第二、第三のネリリが襲来するとも限らない。がんばれ、宇宙撫子！　負けるな僕らの宇宙撫子！！！


おしまい！





後書き対談：
じぇいそん「一応、締まりましたね(^_^)」
ＪＵＮ「なんとか締めたね」
じぇいそん「一時はどうなるかと（笑）」
ＪＵＮ「（御堂巴復活の）理屈をうまく考えたしね＜私」
じぇいそん「あれは上手かったです。私はあそこまで思いつかなかった(^^;)」
ＪＵＮ「ウラシマ効果の時はどうしようかと思った」
じぇいそん「いぁ、“光”になったと光の速度を同一視したのがまずかった(^^;)」
ＪＵＮ「いえ、ギャグとしては面白かったです」
じぇいそん「わざととは言えm(__)m」
ＪＵＮ「だからギャグで返した。“光”と光速を同一視したのは私には思いつかなかった」
じぇいそん「ぢつはブラックホールを本当に出そうかと思ったが・・・“重力の地平線”の名称が出なかったの(T_T)」
ＪＵＮ「光速を超えると時間を逆行するというネタは面白かったですね。大運動会にもあっているし」
じぇいそん「ですね。どうせ数千年スパンの時間の流れがあるし、少しくらい（笑）」
ＪＵＮ「あと、グラン子を勢いとはいえ出したのは自分でも驚いた」
じぇいそん「いぁ、あれは強烈でした（爆）＜グラン子」
じぇいそん「しまった、最後はグラン子で返せば良かった(^_^;)」
ＪＵＮ「『レオタードがもっこり』というのは、本当に自分でもキータッチしている時に思わず打ってしまった」
じぇいそん「キャラクターが生きている証拠ですね（笑）」
じぇいそん「でも、本当にこうなったら恐いかもしれない＜本編(/_;)」
ＪＵＮ「うーん……」
ＪＵＮ「倉田さんが構成だから、この程度は行くのかもしれない」
じぇいそん「あぅ、本当になったらやだなぁ＜構成」
じぇいそん「やっぱり、リレーＳＳは意表を突いて面白いですね(^_^)」
ＪＵＮ「このネタ、清書してライブラリとホームページに上げようかな？」
じぇいそん「ＵＰすると受けるかもしれないですね。面白いかも・・・(^^;)」
ＪＵＮ「じゃあ、明日あたりまとめて見ます。まともな小説にすると時間がかかるので、本当に清書するだけの台詞だけのストーリーだけどね」
じぇいそん「清書するだけでも結構大変でわ？」
じぇいそん「後で台詞だけで何処まで見せられるかが勝負かな？」
ＪＵＮ「でも、このネタは有効期限が来週の金曜（２４話）までしかないから、早めに清書したほうがいいですし」
じぇいそん「寿命の短いＳＳですね（笑）」
ＪＵＮ「では、そろそろ終わりましょうか？　出来たらメールで真っ先に送ったりして」
じぇいそん「うみ、突発メールＯＫ（笑）」
じぇいそん「そうですね、そろそろ・・・」
ＪＵＮ「では、お休みなさい(^^)/~~~ ｵﾔｽﾐﾅｻｲ」
じぇいそん「ではおやすみなさいm(__)m」


原案：'98/ 3/ 8 Niftyserve FANTVS RT 2ch
校正：'98/ 3/10 www.tky.3web.ne.jp/~junhelm/ss/neriri.htm
'98/ 3/10 Niftyserve FANCREA LIB 1/#80,#81