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１９話　薔薇の花びらが舞落ちた時、静かに魔法が消える


　第１９話「薔薇の花びらが舞落ちた時、静かに魔法が消える」の感想です。
　今回は、一言で言うなら正体バレ系のネタでした。しかし普通の魔法少女ものとは違ってバレたのは「敵の正体は親友だった」という事実でした。サミーには正義と悪の対決というエッセンスがちりばめられているためでしょうね。
　今回の話に私の稚拙な感想をＵＰするのはみんなの耳じゃない、目を汚すかもしれません。が、笑って許してください。特に今の私は、酒が入っているのでまともな感想を書く自信がほとんど無いからな(^_^;)　約束通り、一日遅れの感想です。


○「この曲『美紗緒』って曲だよね」

　オープニングは番組オリジナルの『美紗緒』というオリジナル曲。８話と１６話にもでてきています。私は音楽には疎いのですが、なんか切なくて良い曲だと思います。美紗緒ちゃんが茂樹パパに聴いてもらうために、学校に残って練習しているのいう。そのわけは……。


○「今度の土曜日にね、パパ、帰ってくるの」

　良かったね、美紗緒ちゃん。ずっと事実上の母子家庭で、しかも母親もキャリアウーマンだから構ってもらえなくて。砂沙美ちゃんが親友でいてくれるからまだ救われていたけど、やっぱり家族っていいものですから。
　美紗緒ちゃんの心からの笑顔、始めてみたような気がします。あの止め絵は今までで最高の美紗緒ちゃんの笑顔でした。


○「砂沙美は美紗緒ちゃんの喜ぶ顔が大好きだよ」

　これが砂沙美ちゃんの本質だと思います。家族や友達の笑顔を見ることが大好きなのは、例え世界が変わって性格が微妙に違ったりしても、「天地無用！魎皇鬼」以来ずっと変わることのない砂沙美ちゃんの最大の長所ですから。
　だから砂沙美ちゃんが好きなんですねって、改めて実感させられました。砂沙美ちゃん萌え萌え〜！


○今週のタイトルカットは黒地の無地

　そうですね。今週のテーマにのーてんきなタイトルカットは似合いませんから。


○「そうか、パパが帰ってくるのか。良かったね、美紗緒」

　一人で水晶球から地球の様子を覗く留魅耶。やはり少なからず美紗緒ちゃんに気があったんですね。だから……


○「でも、美紗緒はもうすぐお父さんが帰ってくるって喜んでるんだよ。もう、開放してあげようよ」

　もうやめようよって裸魅亜姉さんに進言します。逆に裸魅亜にからかわれますが。
　えらいぞ、るーくん、男の子だ！　やっぱりナイトはこうでなくては(^_^;)


○「オッケー。良くってよ。ミサに変身させるのは今回で最後にしてあげる」

　この言葉を聞いて素直に喜ぶ留魅耶ですが……。「あと一回」という言葉で満足してしまうツメの甘さがるーくんですね(^_^;)　まあ、裸魅亜相手に「あと一回もダメ」って言えるほど気が強くないのは分かりますが。


○「ただし、ミサの魔法を最大限に引き出して、今度こそサミーをコテンパンにのしてあげるのよ」

　つまり最後の作戦。この言葉で留魅耶を焚き付けますが裸魅亜の真意は……。


○「フン、今回でダメなら、ジュライヘルムの天秤は……」
　「まあ、もうすぐで平衡だわ」

　実はあと一回で津名魅は正式に女王に就任してしまうということか。裸魅亜にとっては名実ともに「後がない」状態だった。別に留魅耶の気持ちをおもんぱかってのことじゃ無かったわけね(^_^;)


○「今日の議題　学芸会の出し物を決めます」

　映美ちゃんが学級委員長として再来週（←ここらへんが次々回の伏線）の学芸会の出し物を学級会できめていた。しかしみんなてんで勝手なことばかり言ってるから
　　・劇　　　　　・マンザイ　　・らく語　　　・コント
　　・ふく話術　　・手品　　　　・のどじまん　・盆踊り
　……３組の出し物が決まらないのは、美星先生がリーダーシップをとって強引にまとめる方向に持っていかないからという気もするのだが。映美ちゃんも大変だな。


○「天野の奴、今日やけに明るいじゃん」

　広人に言われるまでもなく、今回の美紗緒ちゃんは学級会で笑ったり楽しそうにおしゃべりしたり……。やっぱり何年ぶりかで父親が帰ってくることで、心に余裕が出来ているのでしょうね。
　それにしても、やっぱり広人の奴、よく見てるな。
　　　　　広人(ラブ)←→(ただのお友達)美紗緒
　の関係は確定ですね。


○「まったくいきなり帰ってくるだなんて。おかげで仕事休まなくちゃならなくなったじゃない。ホントにいつも自分勝手なんだから」

　ちょっと聞くと自分勝手な旦那の態度に迷惑がってるような琴恵ママですが、よく聞くと、実はそんな茂樹パパのわがままを聞いてあげてしまいたくなるぐらい仲の良い琴恵ママのセリフでした。
　ＯＶＡ版や小説版とは違って、家庭内の不和という設定は明らかにありませんね。ＴＶというメディアだからでしょうか？


○「あたしが買ってくる！」

　自分から薔薇を買いに行くという美紗緒ちゃん。今までの様子からだと考えられないような積極性です。やっぱり茂樹パパが大好きなんでしょうね。それとも再び家族３人で暮らせるかもしれないという喜びからでしょうか。
　どっちにしても、良いことです。


○「ゴメンね美紗緒。でもこれが最後だからね」

　パパに会えることを純粋に喜んでいる美紗緒ちゃん。留魅耶くんはそれを無理矢理変身させます。なんかこのセリフ、自分で自分に言い訳している感じでした。


○「にょわぁはっはっはっはっはっはっはっ。二週間ぶりのミューテーション」

　ほんと、前回は出番が全然ナッシングでしたからねえ、ミサちゃま。


○「これがミサの次世代魔法」「セクシィ・コーリング・ミスティーック！！」

　おおう！　これがピクシィミサのセクシィパワーか！　美紗緒ちゃんが茂樹パパのために買ってきた薔薇の花束を、最大限にまで引き出した魔法でラブラブモンスターにしてしまう！
　しかしセクシィパワーを使ったのに、全然おもいやりや慈しみの心で魔法を使っていないと思うのだが(^_^;)


○「ぷはぁー。五臓六腑にしみるぜい」

　美紗緒ちゃんのパパ帰還を記念して、お子様ジュースで乾杯する河合一家。魎皇鬼もニンジンでパーティ。娘の親友のことを、わが事のように喜んでくれる素晴らしい家族です。


○「砂沙美ちゃんは、もし銀ちゃんがずっと遠くへ行っちゃったとしたら、どうする」

　もしもの話とはいえ、もしもそんなことになったら砂沙美ちゃんはきっと泣いちゃうでしょうね。だってこんなに素晴らしい家族だもの。
　家族を残してはいけないという銀次パパに、魎皇鬼もあてられていますね。
　ここで邪推。このセリフは実は２１話以降の伏線になっている。ＳＷＡＴにも所属したことのある銀次パパなら海外での仕事があっても不思議じゃないし。


○「ＮＴゲージが反応している」

　鷲羽ちゃんの作った機械に、ミサの魔法が反応している。しかし魎皇鬼のセリフをこっそり（じゃないけど）盗み聞きしているなんて、まあ分かりきっていたけどバレバレな砂沙美と魎皇鬼の正体ですね。さすがはキャサリン。


○今週は、ハイパー・ラブラブ・モンスター

　美紗緒の花束に魔力を注ぎ込んで作った最大最強の、巨大な薔薇のラブラブモンスター。特に擬人化されていないため、薔薇女とかという名前はついていないのでしょう。ビルにツタを巻いて町並みを破壊したり、花粉をまき散らして人々の仲に不和をもたらす。クライマックスにふさわしいドラマです。


○「大っ嫌いだよ、ほっきゅん」「私も大々嫌いよ、銀ちゃん」「今すぐ離婚しよう」「ええ」

　モンスターの放つ花粉にやられ、いきなりケンカを始めた銀次パパとほのかママ。しかし、ケンカしててもどことなくさわやかで楽しそうに見えるのは私の気のせい？


○「おおーっ！　テストで６０点しかとれないおバカの子」「そのとーり。こんな子捨てちゃいましょ」

　止めに入った砂沙美ちゃんまで捨てようだなんて。ああー平和だった河合家は、家なき子への道を歩むのか？


○「あの町には、あの町には琴恵と美紗緒がいるんだ！」

　ついに登場、茂樹パパ。何年も家を空けていたとは思えないほど家族思いな父親でした。しかし茂樹パパのお姿は始めて見ましたが、メガネかけたチャパツの緋室だと思ったのは私だけかな？


○「たいへん」

　一方テレビで街中の様子を見ていた琴恵ママも、駆け出してしまいます。やはり小説版とは違って、美紗緒や茂樹パパのことを本当に心配しているような。


○「待ちなさい！」

　今回のサミーの登場は逆光シルエット(^_^;)　最初登場した時にはなんだと思いました（一瞬理解できなかった）。


○「ピクシィミサの名に賭けて、あなたに邪魔はさせないわ」

　ファイナル・バトルを宣言して、サミーに挑むミサ。今までになく強大なラブラブモンスターを操って、サミーに戦いを挑みます。その力、今までの３倍（鷲羽談）。


○「美紗緒ちゃんの大好きな薔薇を悪いことに使う人は、絶対に許さないもん！」

　手も足も出ないサミーに観念しなさいと迫るミサ。サミーの反論にミサ＝美紗緒は躊躇しますね。自分＝美紗緒のために戦っているサミーに対し、それでもトドメを刺そうとしますが……。このときのセリフが妙に空元気だったように聞こえたのは、笠原留美さんの会心の演技でしょうか。


○「美紗緒ーっ！！！」

　しかし茂樹パパの言葉がミサの頭に割り込む。家族を心配して探す茂樹パパに琴恵ママ。もし今二人が出会えば、花粉の力で仲違いを……！！　その状況にミサが動揺して、モンスターのツタの力が弱まった！　そして……


○対決！　サミー対ミサ！

　薔薇モンスターのツタを放つミサ、プリティ・フラーッシュで応戦するサミー。どちらも時間が無い！　茂樹と琴恵が出会う前に決着をつけようとする二人。そしてサミーのフラーッシュとミサのピクシィ・セクシャル・ファイヤーがぶつかる！
　とても１６話、１７話でへなちょこだったミサとは思えないほどの攻撃力！　そしてミサのセクシャル・ファイヤーがサミーを捕らえた！　だが……。


○「美紗緒ーっ！！！」

　再び茂樹パパの割り込みに力がはじける。間一髪助かるサミー。
　見ると茂樹パパと琴恵ママが出会って、見つめあって。そして、抱きしめる。サミーのバトンが反応する！
　このシーン。二人はハンカチを外したのになぜケンカをしなかったのか？　まあ無用な突っ込みだとはおもいますが、私は二人の家族を思う愛の力だと推測します。二人の愛がサミーのバトンに反応し、サミーのバトンが薔薇モンスターの花粉の魔力から二人を守ってくれた。本当の愛の力の前には、悪い魔法も無力だと……
　はっ！　そう解釈したら、銀次パパとほのかママは本当に愛しあっていないということになってしまう（自爆）。やっぱり難しいことは考えずに素直に感動しましょう。


○「だってサミーは、美紗緒ちゃんの喜ぶ顔が大好きだから」

　そう、今回の砂沙美ちゃんは美紗緒ちゃんのために戦っている。だから、後のシーンの悲劇性が高まってくる。
　そうして放ったプリティ・コケティーッシュ・ボンバーは、ミサの脇をすりぬけ、ハイパー・ラブラブ・モンスターに命中する。ミサはそれに対し、何もできない……
　このシーンは、コケボンをミサに命中させてミサを美紗緒に無理矢理戻す、というものでも良かったと思いました。コケボンが命中して美紗緒に戻る前に、いろいろモノローグをかますとか。そうすればさらに後のシーンの悲劇性が増したと思うから。
　……残酷かな、私。


○「パパに、会いたいの。早く、パパに。そして、ママと３人で」

　小説版ではミサのパワーの源は、美紗緒の寂しい心という描写があるため、このシーンはよくよく納得できました。茂樹パパが帰ってきて、敢えてミサである必要性が無くなってきたんだと思います。だからミサが美紗緒に戻りつつある。
　それにすでに敗北が決定したからというのもあるかも(^^;)


○「これでいい、これで。薔薇は人を不幸にしちゃいけないんだ。だって薔薇は、パパの大好きな花なんだもの」

　空中をゆっくりと落下するミサ。それを飛んで追いかけるサミー。ミサ＝美紗緒にとって、茂樹パパがどのくらい大切なものかがよく分かるシーンです。


○「これは、ピクシィミサのバトン……？　私が持っていたの、このバトンを？」

　美紗緒は、ミサの正体が自分であることを知ってしまう。……ミサの時の記憶を覚えているのかは分かりませんが、残っていたとは思えないセリフまわしですね。
　でも記憶が残っていないとしたら、ミサと直接合ったわけでもない（当たり前か）美紗緒がどうしてミサのバトンを知っていたのかが気になります。
　まあ、こんな些細な矛盾は気にしないことにしましょう。記憶がもどりつつあるとでも解釈して。感動的なシーンなんですから


○「そのバトンは！」
　「まさか、そんな、美紗緒ちゃんが、美紗緒ちゃんがピクシィミサだなんて」

　ミサの正体がみんなにバレる！　本人でさえついさっき知った意外な事実に……そして美紗緒ちゃんも、サミーの正体を知る。いままで自分が砂沙美ちゃんをいじめてきたことを知ってしまった美紗緒ちゃんは……


○「いやぁー！！！」

　魔法が暴発して、消えてしまう。


　今回は感想が長くなってしまいました。次回の２０話に期待します。

初出：'97/02/08 Niftyserve FANTVS MES(14) #302

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