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２１話　魔法があってよかった


　えーと、今回はなんか久しぶりに普通の(笑)魔法少女物を見たなーって感じでした。うーん、こういうのも良きかな良きかな。
　というわけで、速攻感想行きます！


○オープニング

　ＴＶ東京系のアニメは、途中でオープニングが変わることが多いので今回変わるかと思ってたのですが、そのままでした。このまま最終回までいくのでしょうね。
　まあ、オープニングにお金をかけるよりはその分内容を充実させてくれれば問題なし、万事オッケーです。


○「みんなー、そんなに安直に決めていいと思っているのー！」

　前々回からちっとも決まっていない学芸会の内容。時間が無いから合唱にしましょうとは美星先生の提案ですが、みんな安直すぎて、学級委員長の映美ちゃんがもう切れまくる寸前ですね。


○「あのー、あたしピアノ弾いていいですか？」

　前回から積極的になってきた美紗緒ちゃん。１８話でみんなの前で弾くことを逡巡していた時とは大違いです。美紗緒ちゃん、自分を変えていこうという意思が感じられます。元気になろうって良いことですね。


○今回のタイトルカット

　話がシリアス傾向を強めるにつれ、今までのスチャラカなタイトルカットは無くなりましたね。今回は「美紗緒」の曲の楽譜。話の雰囲気に合ってて良いと思います。


○「この曲、美紗緒ちゃんのお父さんが作ったの」

　美紗緒ちゃんのお父さんが作った曲『美紗緒』を、みんなに披露する美紗緒ちゃん。目をつぶってても弾くことが出来るなんて、相当練習したのでしょうね。
　みんなも思わず聞き惚れています。


○「パパにあいたい」「ボクもだ」

　途中までしか書いていないはずの楽譜は、最後まで書かれていた。前回の帰国の時に、最後まで書き足していったのでしょうね。


○「でね、結局美紗緒ちゃんの曲なんだから、美紗緒ちゃんが歌詞も書くことになったの」

　『美紗緒』の曲に、歌詞を付けて発表することになった４年３組。みんなも一致団結して頑張ってますね。
　しかし……、時間が無いから簡単に出来るはずの合唱にしたのに、時間のかかる作詞をするなんてちょっと矛盾してるような(^^ゞ ﾎﾟﾘﾎﾟﾘ...（←突っ込まないの）


○「貧乏が憎いねえ」

　美紗緒ちゃんがピアノを弾くから、茂樹パパにも見せてあげたいという砂沙美ちゃん。うーん、やさしいねえ。銀次パパが安請け合いするが、茂樹が外国にいることを知ると「そりゃだめだ」　理由は「お金が無いから」
　うーん、何やってるか分からない謎のパパのくせに、意外と庶民的なのね。


○「パッパと外国に行ける魔法を、教えてったら教えて」

　魔法で外国へ行くことを思い付いた砂沙美ちゃん。しかし難しい上に、場所が特定できないと無理だと言うことが分かると、今度は鷲羽先生に調べてもらおうと。苦手なはずの鷲羽先生に頼むなんて、下手すればどんな実験に付き合わされるか分かったものではないと思うのだが。


○「今日は鷲羽ちゃんのサミーデーサービスだから、サミーのお願いしか聞かないの」

　もう、サミーの正体が砂沙美ちゃんであることは、鷲羽ちゃんには公然の秘密なんですね。砂沙美ちゃんもムキになって廊下で変身して。


○「やあ、プロフェッサー鷲羽」「どうだった、ジェームス」

　しかし、鷲羽ちゃんの人脈っていったいどれだけの物があるのだろう。このジェームスも実はジョニーやキャサリンと同じで仮の名前だったりして。


○「瞬間移動は、津名魅様でも使いこなせない難しい魔法なんだよ」

　以前、ラブラブモンスターたちをアルプスに運ぶことは出来たはずだが……。どうも、自己瞬間移動は他者瞬間移動よりも難しいらしいですね。まあ、使いこなせれば津名魅様も。地球へ「畳」で来なかったと思いますが。


○「あれ、魔法少女じゃんか」「サミーちゃんよ」

　プリティ・テレポートを使うにも力が全然足りず、ベネゼエラどころか海の上に移動したサミー。帰りは電車……そのみっともなさがまた良いです。
　しかし、サミーはもう全国的に有名なんですね。まあ、アイドルデビューしたり（５話）、自衛隊が救出したり（１７話）した時に全国放送されてますから、当然といえば当然でしょう。


○歌の練習をする４年３組

　歌詩がまだ出来ていない時には発声練習。歌詞が出来れば実際に練習する４年３組ですが……。映美ちゃん、音痴ですねえ。女優志願のくせに音痴（しかも自覚無し）なのは、ちょっと不利な気もするのですが。最後には縛られた上猿轡までかまされるし、本番では健二が口塞いでいるし。


○「手紙を書いて魔法の力で届けるんだ」

　プリティ・テレポートはあきらめ手紙を送ることにした砂沙美と魎皇鬼。その手紙の内容がらしくて良いです。しかし、嬉しさのあまり魎皇鬼にキスしたり……。いくら動物の姿しているからって、魎皇鬼、この幸せ物めぇ！
　しかし、先も言ったようにラブラブモンスターは運べたのになんで手紙ぐらいの重さしかダメなんだろう（←だから突っ込むなって、そんな些細な整合性で）


○「集まれ、思いの魔法」

　今回はまたも移動のためのコケボンでした。９話以来ですね。ベレズエラのどこかしか分かっていない茂樹のところへ、見事に届きました。その手紙が現れるシーンがすごくらしくていいです。


○「静かにしなさいよ───！」

　クラス中を取り仕切る映美ちゃん。しかし美星先生が率先して盛り上がってるから……、報われないな、映美。
　おまけに学芸会で「４年３組の意地を、見せてやるのよ」なんて、意外とムキになるタイプなんですね、映美ちゃんは。だからこそ、３組にいるのかも知れませんが。


○「美紗緒、あの子ったらいつの間に」

　学芸会に駆けつけて来た琴恵ママ。美紗緒ちゃんも喜んでますし、内気だった美紗緒ちゃんの見せてくれる積極性に、琴恵ママも驚いています。美紗緒ちゃん、成長したなあ。


○「美紗緒……」

　今回は地球に降りて来ないと思った留魅耶が地球に来ていた。真っ白な灰と化した裸魅亜の回廊は、まだ地球と繋がっていたのだろうか？　でも美紗緒ちゃんの晴れ舞台に駆けつけたいという気持ちは分かるので、今回は許す！


○「パパ、あたし頑張る。大好きなママと、大切な友達のために」

　最初は緊張したのか、明らかに間違えてしまう美紗緒ちゃん。やはり緊張していたのでしょうね。しかし、気を取り直して「てへ」とバツが悪そうに笑う美紗緒ちゃんに、みんなも安心します。実際、すごく良い発表だったし。
　美紗緒ちゃんの作った歌詞は、とても良かったです。なんか、美紗緒ちゃんの気持ちを表わしているって感じで。一人じゃつまらない、友達やみんなでいるから楽しいって。


○ジュライヘルムで聞いている津名魅様と裸魅亜様

　ジュライヘルムで学芸会の様子を聞いている津名魅様と裸魅亜様。しかし、裸魅亜様は先週からずっと燃え尽きたジョー状態だった。津名魅様が何気に支えているのがおかしかったですね。


○「ああ、これが最後のチャンスなんだ」

　昔の回想をする琴恵ママ。茂樹パパはピアニストになる最後のチャンスを掴みに海外へ旅立ち、見事にそれを掴んだが、同時にそれは美紗緒の孤独の始まりだった。うーん、幼い頃の美紗緒ちゃんの寂しそうな泣き顔がとっても痛々しいです。


○「父親失格だな……」

　演奏途中で茂樹パパ現れる！　父親失格だと自嘲しますが、美紗緒ちゃんのことをよく分かってあげているんじゃない。今までは失格でも、これから合格パパになって欲しいですね。


○「天野さーん」「まーあ、頑張ったんじゃない」

　このはちゃんが、しぶしぶながらも美紗緒ちゃんの頑張りを認めてくれました。彼女の性格ならこれは最大級の誉め言葉でしょう。意外ですが、努力を正当に報いてくれる優しいストーリーですね。


○「あのね、あたし、パパに会いたかったの。ずっと会いたかったの」

　美紗緒ちゃん、ついにパパとご対面！　駆け出して抱きしめあってしまいます。
　嬉しいぐらいに泣き出しそうな美紗緒ちゃん。優しい茂樹パパに抱かれて。サミーのおかげだというパパに、美紗緒ちゃんは砂沙美ちゃんに感謝します。
　そして茂樹パパに思いをぶつける美紗緒ちゃん。うん、ここまで子供に慕われているパパは果報物だぞ、茂樹パパ。


○「あたし、ピアニストになりたいの。パパのような、素敵なピアニストになりたいの」

　自分からここまで積極的にぶちまける美紗緒ちゃんは、始めてですね。父親を慕って同じ職業をめざす美紗緒ちゃんに、茂樹パパも琴恵ママも、優しく見つめています。


○「あたし、パパ、大好き。ママも、大好き」

　ここまで言えれば、美紗緒ちゃんもきっと二度と自分から暗い考えに陥ることはなくなるでしょう。頑張れ、美紗緒ちゃん！


○「幸せにね、美紗緒」

　そして留魅耶は、ジュライヘルムへ旅立っていきます。おそらくもう戻って来ないつもりなのでしょう。留魅耶の引き際ですね。


○「砂沙美ちゃん、魔法というのは、まやかしの術だ」

　魔法について、思いのたけを述べる魎皇鬼。魔法の国の住人がこんなこと言うのはアイデンティティ、あるいはレゾンテートルがなくなると思うのだが……。
　しかし魔法は人を幸せにしないが、人を幸せにするお手伝いができるという魎皇鬼の優しいセリフは、この作品における魔法と言うものをよく表わしています。砂沙美ちゃんも、だからこそ魔法少女をやっているのですから。


○「砂沙美はね、魔法少女になって良かったと思う」
　「魔法があってよかった」

　最初、みんなの前で恥ずかしいカッコなんてしたくないから要らないと言っていた魔法を、ついに砂沙美は受け入れました。魔法でみんなの喜ぶ顔が見られるなら、砂沙美ちゃんは喜んで魔法のお手伝いさんをやるということです。
　しかしいつかは魔法を卒業しなければならない時が来ます。その時が来ても、砂沙美ちゃんが今の喜びを忘れていないことを期待します。


○「天秤が完全に戻りました。ありがとう、プリティサミー」

　ついに天秤が完全に戻った！　前回前々回といろいろなことがあったため、天秤が完全には戻ってなかったということでしょうか。それはともかく、とうとう……


○「女王誕生」

　ついに津名魅様が新女王就任ですね。これでジュライヘルムは安泰……にはならないんだろうけど。


　えーと、今回は前回の余韻を踏まえた回で、前回前々回のエピローグ的な存在でしたね。「美紗緒ちゃん３部作」と呼んであげましょう（あるいは「茂樹パパ３部作」でもいいかも）
　もしサミーが普通の魔法少女ものだったらこういう恥ずかしい作りになってたのでしょう。こういうのも、たまにはいいかも。

初出：'97/02/21 Niftyserve FANTVS MES(14) #502

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